土地選びのワンポイントアドバイス 14

2024年09月29日

土地は唯一無二の代物

 

今回は超ラッキ~! 

知る人ぞ知る伝説の見付太郎 復活の回です( ´∀` )

 

今回の登場人物

僕(良地得太郎 35歳)・妻(夢見子 31歳)・息子(家継 4歳)

土地選び案内人(たまたまご縁不動産 見付太郎 54歳) 

正式な読み方は『みつけたろう』 あだ名は『みっけたろう』

 


見付太郎「土地は全く同じものが二つとない特殊な代物です。何だか結婚と似ていますね。

まさに『ご縁』あっての代物です。また不動産流通の世界では、昨日まであった物件が今日あるとは限りません。常に流通していると思って下さい。」


僕「たしかに結婚と似ているかもしれません。僕はおかげで最良のパートナーと結婚出来ました!」


見付太郎「ごちそう様です(笑)。でも夢見子さんと結婚できたのは、夢見子さんがたまたま独身で、尚且つ結婚のご意思がその時あったからですよね。」


僕「そうですね。僕の一方的な思いだけでは結婚できませんから。」


見付太郎「そうですね。実は土地購入も全く同じです。土地を売りたい売主様と土地を買いたい買主様の意思とタイミングが合わないと成立しません。」

 

夢見子「確かに・・・」

 

見付太郎「不動産購入の場合、実際には土地見学→購入申込書(恋愛であればラブレター)を記入→相手方(売主様側の不動産業者)が申込書を受領、そのタイミングにその物件があれば基本的に購入(恋愛であれば結婚)できますし、他の申込者が先に申し込みすれば当然購入できない場合もあります。そのことは予めご承知下さい。何年も売れてないから大丈夫という保証はありません。良地さんが検討するのと同時に別の知らない誰かが検討している場合はよくあります。又、稀ですが買主から購入申し込みの後、契約締結前に売主の気が変わり『やっぱり売るのは止めた』ということもあり得ます。この場合、買主にとっては非常に残念に思われますし、本当にがっかりしますが・・・それも起こりえる話で致し方ありません。もちろん契約締結前ですから売主にも一切のペナルティはなくキャンセルできます。買主様とすれば『ご縁が無かった』と諦めるしかありません。

 

夢見子「パパはラッキーだったね( ´∀` )」

 

僕「そうだね・・・確かに・・・まぁ、そういうことにしておこうか・・・」

 

夢見子「何・・・それ・・・」

 

見付太郎「まぁ、いいじゃないですか。良地得太郎さんも夢見子さんも、お二人とも素敵ですよ!お二人が結婚されなければこんなにかわいい家継君も生まれてないのですから。」

 

夢見子「そうだね~( ´∀` )」

 

見付太郎「話が少し逸れましたが、話を不動産に戻しますね」

 

僕「ハイ、お願いします!」

 

見付太郎「今、インターネット上に掲載中の不動産であったとしても、売主様が価格を下げたタイミングで売れてしまう場合もあります。また一般的な価格相場より少し高めの価格設定をしている物件も多数存在しますが、買主側が『適正価格なら買いますよ』といわゆる値引き交渉を行い、売主が承諾すれば契約成立となるケースもあります。不動産物件はどの物件でも言えることですが、すぐに買い手がつくこともあれば逆に何年も買い手がつかないこともあります。これは売主の土地を売却する事情や緊急性の大小により物件の売りだしスタート価格が周辺相場に対して高い場合もあれば低い場合もあるからです。売主の売却の事情により早く売りたい場合、不動産業者は相場より低く売り出し価格を設定し募集します。逆に急いでいなければ高めに設定します。依頼してくれた売主の気持ちを考慮し少しでも高く売ってあげたいというのもまた『人情』だからです。
また一般的に人気がありそうな需要のあるエリアで不動産業者が丁度いい大きさ、ちょうどいい価格の売物件をたまたま預かる場合、あえて一般広告せず、直接来店したお客様又は不動産仲介取引に直接干渉しない=買主の仲介手数料を受領しないことを約束した『住宅会社』の顧客のみに紹介するというケースもあります。
少し難しい話になりますが、もし売主様と不動産会社の媒介契約が『専任媒介契約』であれば成約時の売主様側(片手)の仲介手数料はほぼ確定します。

しかし専任媒介契約の場合、不動産流通機構の専用サイト(レインズ)に登録義務が生じ、全国すべての不動産業者の力を借りて買主を探すことになります。仮に一般媒介契約であればレインズの登録義務もありません。

他の不動産業者に頼らなくても自社のお客様だけに紹介し、成約できれば売主買主双方からの仲介手数料を両手で見込めるわけです。

これは成約した時に不動産業者が売主及び買主から仲介手数料を受け取りますが、不動産業者とすれば『両手でおいしい物件』と思えるわけです。『良い・悪い』は別にしてほとんどの不動産業者が本音のところ、この『両手仲介』を目指しています。

しかし、この両手仲介取引は売主様からの売却依頼がそもそものスタートとなっており、先に売主様と一般(又は専任)媒介契約を結んでいます。不動産業者はその後、売主様の希望条件に見合う買い手を探す活動を行うので、どちらかといえば『売主様の意向が優先される取引』となりがちです。

たまたまこのような物件に出会った買主様は、他の不動産業者では紹介されなかった『未公開物件、掘り出し物件』と耳元でささやかれ、誤解してしまうこともあるかもしれません。買主にとって『本当に良い物件か?』『本当に良い交渉代理人か?』どうかは『?』かもしれません。あなたのご希望をしっかり理解し、あなたの為に一生懸命頑張る代理人(買主側の不動産仲介業者)をその取引に入れることができれば、その物件の欠点(マイナス30~40点の部分)をしっかりアドバイスしてくれるはずですが、売主様の代理人である仲介業者と同一(両手仲介)の場合、買ってくれそうなお客様(あなた)にその取引の成約を目指すに当たり、わざわざデメリットになるような事項は積極的には教えてくれない可能性があります。買い手である一般人の良地さんが物件の欠点(リスク)の確認や推測をすること、少しでも有利な売買条件交渉するのは正直難しいかもしれません。」

 

僕「媒介契約にもいろいろ種類があるのですね。買い手の私たちは何を注意すればいいのですか?」

 

見付太郎「アットホームやスーモなどのポータルサイトで言うと、その物件を取り扱っている不動産業者が下の方に記載されています。そこに取引態様が『専任媒介』または『専属専任媒介』と記載があればそれが売主側仲介業者(売主より直接売却を依頼された不動産業者=売主の利益を最大限確保するために頑張る不動産業者)です。値引き交渉や様々な取引条件について売主の利益を第一に優先して取引することを目指しています。具体的に言えば売買価格については出来るだけ値引き交渉があっても安易に値下げに応じないスタンスを保ちます。

契約書面ではじめて見かける『契約不適合責任≒民法改正前は瑕疵担保責任』で言えば、地中埋設物が発見された場合の責任負担に関し、『契約書第○○条の契約不適合責任に関し、売主は責任を一切負わない』という特約を、わざわざ記載してくるような不動産業者は特に注意が必要です。これは売主にとっては都合の良い取引ですが、買主にとっては不安材料でしかありません。そこを公平に責任担保するためには地中埋設物の取り扱いをしっかり契約書に記載してくれるように交渉してくれる、買主目線の不動産業者が必要です。これが買主側仲介業者を入れる最大のメリットなのです。地中埋設物の話はほんの一例であり、何がリスクになるか分からない不動産取引ですから、どんな事項に対しても買主のあなたを守ってくれる買主側仲介業者の存在は重要と考えております。」

 

僕「不動産広告の見方も良くわかりませんが、いろいろ有るのですね。僕たちは素人なので場所と面積と金額重視で見ている感じです。」

 

見付太郎「一般の方はそれが普通です。本当はこのような話はどうでも良いのかもしれません。ですが不動産取引の世界は本当にリスクが多いので、知っておいて損はありません。」