旭化成ホームズACEの賜物 木内不動産

2024年10月01日

旭化成ホームズ不動産情報ネットワークACEの賜物 by 木内不動産

 

静岡県西部地域で『土地から購入してヘーベルハウスを建てたい』と願うお客様に読んでいただけたら・・・とても嬉しいです!

ヘーベルハウスを検討していないお客様でも・・・きっと土地購入の参考になりますので・・・是非、お読み頂けたら嬉しいです!

 

株式会社木内不動産の代表、木内隆之と申します。

今回、『旭化成ホームズ不動産情報ネットワークACEの賜物』と題し、

土地セミナー物語『良地得太郎のマイホーム取得の為の失敗しない土地選び』をご紹介させていただきます。

これは私が平成25年から加盟する『旭化成ホームズ不動産情報ネットワークACE』の仲間から過去10年間で頂いた貴重なアイデアやアドバイス(ACEのDNA)を基に私の経験や考えも交えながら静岡県西部地域のお客様向けに、約5年間の歳月をかけてコツコツと少しづつ加筆修正しながら制作した完全オリジナルの物語です。不動産取引はご縁もの。この物語も『たまたまご縁』があって出会えた大切なお客様に対する私なりの『安定したサービスの供給』の一つの形です。ACE入会時に配布されたDVDの中で坂田さんが仰っていた住宅の営業さんやお客様に対する『安定したサービスの供給』という言葉。私だったら何ができるのか?入会後、常に考えながらACE業務に取り組んできました。そして実際の営業現場で試行錯誤を繰り返した結果、一応・・・このような物語が出来ました( ´∀` )。一旦、一つの完成形にはなっておりますが、私自身が日々読み返して気になることは、まだまだたくさん有ります。人によっては気になる表現や言い回しも有るかもしれませんが決して悪気は有りませんので何卒お許しください。

私もACEに入会して今年で12年目。静岡県西部地域に160件の『土地からヘーベルハウス』が建つお手伝いが出来たこと・・・本当に感謝しかありません。ご成約頂きましたお客様の皆様、旭化成ホームズの社員の皆様、全国のACEの皆様、本当にありがとうございます!

今度は私から・・・その恩返しの気持ちも込めて・・・この物語が世の中の誰かの役に立ったら嬉しいです!

せっかくの機会ですから旭化成ホームズACEの事も少しだけご紹介させていただきます!

 旭化成ホームズACE 紹介動画 - YouTube

 

『旭化成不動産情報ネットワークACE』

全国のACEの大師匠・大先輩・最高の仲間のご紹介

神奈川県大和市 さがみ地所 岡村さん

神奈川県相模原市 富士住宅 渡辺さん

神奈川県茅ケ崎市 美湘ランド 坂田さん

東京都新宿区 ライフテック 中切さん

静岡県富士市 丘の上不動産 篠田さん

東京都八王子市 マインズリアリティ 原島さん

愛知県一宮市 東洋土地建物 水谷さん

千葉県市川市 平和住宅 中西さん

千葉県市川市 平和住宅 渡邉さん・和田さん

神奈川県横浜市 トーク 金岡さん

埼玉県さいたま市 エステートリンク 有田さん

愛知県名古屋市 アルファス 田中さん

愛知県名古屋市 アルファス 中野さん

愛知県東海市 sumarch 田中さん

愛知県東海市 sumarch 彦坂さん

大阪府吹田市 エー・オー・アイ 北仲さん

福岡県福岡市 田代屋住宅 田代さん

福岡県北九州市 住宅流通管理センター 大和さん

栃木県宇都宮市 Y’s Style 手塚さん

東京都足立区 村越不動産 葛生さん

神奈川県横浜市 帝国常英不動産 常田さん

神奈川県伊勢原市 中央不動産 遠藤さん

愛知県豊川市 竹内不動産 竹内さん

愛知県津島市 三和土地建物 佐藤さん

元旭化成不動産 大野英昭さん

 

上記の方以外、他にもまだまだ・・・とても全ての方は書ききれません。

何卒お許しください。

 

全国のヘーベルハウスの営業エリアで『土地から』お探しのお客様へ

下記のリンクより旭化成ホームズ不動産情報ネットワークの全国の全会員がご確認頂けます。

貴方の町にもいるかも知れませんので、是非ご興味のある方はお探ししてみてください。

 

信頼のネットワーク|旭化成ホームズ不動産情報ネットワークACE

 

旭化成ホームズ不動産情報ネットワークACE

 

HEBEL HAUS BRANDSITE | ALL for LONGLIFE | 旭化成ホームズ

 

旭化成不動産レジデンス株式会社

 

下記は神奈川県相模原市 富士住宅渡辺さん制作の渾身動画です。

因みに私の勝手ながら渡辺さんは私の師匠です( ´∀` )

 ヘーベルハウス の本質は【性能】や【保証】だけではありません! - YouTube

 

土地選びの前に知っておきたい注文住宅ハウスメーカーの選び方 (youtube.com)

 

いつもまでも土地が決まらない人必見。土地購入で優先すべき条件とは?【注文住宅の土地選び】

 

一般的な土地購入の流れ3つの落とし穴。業界の悪しき習慣に巻き込まれると後悔する!? (youtube.com)

 

安心・安全・後悔しない土地購入スケジュール(焦り過ぎはトラブルに! (youtube.com)

 

土地探しに疲れたあなたへ。グンッと楽になる不動産屋の上手な使い方 (youtube.com)

 

【土地探し】不動産屋だけに任せるな。土地取引はプロだけど、建築のことはチョット詳しい素人の不動産屋。任せてしまうと失敗します! (youtube.com)

 

【土地選び】ハウスメーカーだけに任せるな。建築はプロだけど、土地取引のことはチョット詳しい素人の住宅営業。全部任せてしまって大丈夫ですか? (youtube.com)

 

【 土地探し】 ホントに自分で探しますか? (youtube.com)

 

【土地探し】チームを作りませんか? (youtube.com)

 

 不動産仲介の仕組みをわかりやすく解説①【注文住宅の土地選び】 - YouTube

 

不動産仲介の仕組みをわかりやすく解説②【注文住宅の土地選び】 - YouTube

 

注文住宅のための「土地選び」 - YouTube

 

 

 

前置きが長くなりましたが・・・ここからが今回のブログの本編です

 

 

たまたまご縁不動産 見付太郎 土地セミナー物語

『良地得太郎のマイホーム取得のための失敗しない土地選び』

 

まえがき

 

こんにちは。はじめまして。

私は静岡県磐田市の株式会社木内不動産の代表、木内隆之と申します。

今回、土地セミナー物語『良地得太郎のマイホーム取得の為の失敗しない土地選び』

をご紹介させていただきます。

 

これは『土地から』のお客様で『夢のマイホーム』を『頑張ってご用意頂いた予算』で手に入れる為に・・・。

お客様自身で納得感を持って『ご自身やご家族にとって最良の購入すべき物件』を選ぶことが出来るように。

その為に、お客様が土地を探し始める前に是非知っておいてほしい事を2~3時間程度で理解できるように纏めています。

 

『土地から』のお客様が悩んでいる『理想の土地探しの考え方ではなく、『自分たちにとって本当に必要な建物は何なのか?』『理想的な建物はいくらで建つのか?』を最初に検討していただき、土地重視ではなく、建物重視の考え方を訴求しております。

結論としてお客様毎の良い土地とは・・・『建てたい建物が建てられる土地』であり、そのタイミングで現実的に売っている『有るものから最善の物件を選ぶ』という考え方にシフトして頂くことを目指しています。

この考え方も『夢のマイホーム取得実現』の一つの方法だと考えております。

『土地はご縁もの』です。いくら時間をかけて探しても・・・有るときは有りますが・・・無いときは本当に無いですよね。

『そうだ・・・家を買おう!』理想のマイホームを夢見て動き出すのですが、ほとんどのお客様が最初につまずくのが『理想的な良い土地が見つからない』という事実です。もし仮に半年・一年と時間を費やし、希望の物件が出てくることを期待して待ったとしても・・・やはり出ない時は出ません。

そして、これが現実です。実際に『土地から』購入してマイホームを建てた方は共感していただける方も多いのではないでしょうか?

 

この物語のテーマは『土地から購入して注文住宅でマイホーム』です。ほとんどの方は初めてであり、又、ほとんどの方が一生に一度の大きなお買い物です。憧れのマイホームですから当然夢や希望は膨らみます。それと同時に『失敗は許されないぞ!』漠然とそのように考え、不安もたくさんあると思います。 日常生活の中ではちょっとした失敗は誰でもあることですし、その失敗は次に活かせます。しかしマイホーム取得はそうはいきませんよね。

『今回は失敗したけど、次は失敗しないように家を建てよう!』とは普通はならないと思います。

ですから出来る限り失敗しないようにしなければなりません。まさに一発勝負!そして一世一代の大仕事です。

 その為、本来であれば・・・お客様自身に『それ相応の知識や経験が必要』となるのですが、その習得には『膨大な時間と労力が必要』となります。

もし、あなたが不動産業界や建築業界に10年以上携わっている方でしたらこのような物語を読まなくても『失敗しない土地選び』、そして『住宅会社選び』が出来ることでしょう。人によっては、その物件購入時に『成功』したつもりの方でも・・・10年後、20年後、30年後・・・やっぱり『失敗』だったと思うかもしれません。

 私は・・・ほんの少しでも『たまたまご縁』があって、私と出会えた人には出来るだけ、そのような気持ちになってほしくないと願っております。読み進めて頂くと一般のお客様にとっては耳が痛いお話も出てきます。ですがそれらは全て土地購入を検討されるお客様にとっては現実に起こり得る話ばかりです。正しい手順で手際よく検討を進めたとして、ようやく納得できる候補地選定が整い、心を決めて買い付け証明書(購入申込書)を記入提出したとしても・・・『他の購入希望者が先に申込みしていた・・・』『売主様の内輪の事情により、やはり売却するのを一旦止めた・・・』

このようなことは『不動産あるある』です。本当に日常的に起こりえます。

そして一点ものの土地購入という特性上、今後も無くなることは有りません。それが不動産(土地)購入。それらのリスクを敢えて事前に知っておくことで、今後土地選びを進めていく上で『想定の範囲内』として冷静に受け入れることが出来ます。そして・・・それらの予め想定されるリスクを回避するためにはどのような心持ちで検討すべきか?その手順や考え方をお伝えしたいと考えております。

この物語をご一読いただければ、あなたのマイホーム取得計画の失敗の可能性を確実に減らすことが出来ます。

また同時に、あなたが納得できる『土地探し』の情報収集のために、不動産会社や住宅会社を何件も訪ね歩くご負担を最小限に軽減することが出来ます。そもそも、この物語を書いた本当の理由は

『一期一会でお会いすることができたお客様を大切にしたい』

『星の数ほどある不動産業者の中で、たまたまご縁あって当社に期待してお越しいただいたお客様に安定したサービスを提供したい』という私自身の会社設立当初の願いが込められております。通常、お客様が不動産業者を訪問する理由は・・・

『自分たちにとって最良な物件を紹介してほしい』

『できればインターネット上のポータルサイト等に出ていない未公開物件情報があれば教えてほしい』という期待で訪問するのではないかと想像します。その観点に立てば当社は不動産仲介業者ですから・・・お客様が期待する『一般的な良い土地情報』を提供することを目的に営業すべきです。ですが、建築業界から不動産仲介業者に転身して改めて分かったことがあります。ここはハッキリ申し上げますね。

比較的万人受けしそうな・・・いわゆる『一般的な良い土地』は確実に建築会社が購入し、建売分譲住宅用地になるか、又は建築条件付き土地になります。この確率は私の推測で恐縮ですが99%以上です。

また、不動産物件に100点満点はありませんとよく耳にします。確かにどの物件にも長所と短所があります。

その短所部分を敢えて辛口で点数にすると厳しいかもしれませんが、どの土地も30~40点の減点です。ですから・・・どの土地も私から見たら60~70点です。ここで言うマイナス点のお話で代表的な一例で言うと、洪水ハザードマップに色が掛かっている時点でマイナス30点です。

『えっ!・・・それだけでマイナス30点?』と思われるかもしれませんが・・・それだけで、ここで言う私の評価はマイナス30点です。

考えてみてください。仮に2つの土地が有ったとします。片方は洪水ハザードマップに色が掛かる土地、もう片方は色が掛からない土地。さて、あなただったらどちらの土地を選びますか?

因みに、この点以外は全く同等の条件(駅からの距離感・大きさ・土地形状・道路方向・価格)だった場合で考えてみてください。きっとほとんどの方が洪水ハザードマップに掛からない方の土地を選ぶのではないでしょうか?

これはほんの一例ですが、このように何かしらのデメリットが有ることによって『購入しない』と判断されてしまう要因や理由が有る時点で、私から見ればその土地はマイナス30点です。本当は誰しもマイナス30点の土地は買いたくありません。本当だったら私だって100点の物件をお勧めしたい。

ですがほとんどの場合、実際にはそのような『何かしらのデメリット』が存在している物件をご購入いただいており、実際にそれが現実です。

洪水ハザードマップの話はほんの一例であり、他にも購入判断する上で様々な要因を検討するのですが、このように仮に2つの土地を比較した場合、『こっちの方が良い・悪い』という判断ができるのです。

しかし、当然ですが・・・世の中の全ての人が、誰が見ても100点満点の土地は有り得ません。

ですけど・・・『他の人は気になるかもしれないけど・・・自分たちが家を建てるには気にならない』という事は有り得ます。

そして土地だけで比較してしまうとマイナス点が目につく事も『土地+建物+諸費用=総予算』を含めて考えると、何かしらの前向きな対策・解決方法が見えてくることも有ります。その様に少し見方や考え方を柔らかくすれば、お客様ご自身のマイホームにとって『土地と建物を合わせて100点』を目指すことは可能です。

でも何をどのように伝えたらいい??? 私なりに一生懸命考えました。

それなら私が気付いているマイナス30~40点をしっかりお客様にお伝えした上で、そのお客様毎に納得の土地選び、そしてマイホーム取得の実現をしていただくためのサポートを構築しようと試み、私なりに考えたのが、この『土地セミナー物語』の作成と一般公開です。

もし、私がこれまで培った知識と経験により『失敗しない土地選びの参考書』が作れたなら・・・

そして、それを多くのお客様にお読み頂けたとするならば、ご自身たちにとっての100点満点の土地を探している多くのお客様で、なかなか100点満点の土地に出会えずに苦労されているお客様の悩みを解決できるかもしれない。

もっと言えばこの『土地セミナー物語』をお読みいただいた上で、私にお問い合わせを頂けたなら、私もお客様も同じベクトルでマイホーム取得の為のお手伝いができるかも知れない。そんな考えがこの物語の制作のきっかけです。

内容としては普段私がお客様よりお話を伺っている中で、比較的よくありがちなケースを題材にケーススタディとして話を展開しております。

読み進めていただきますと「そうそう、私たちと同じだ!」という内容も多々あると思います。

『何かのきっかけ』や『たまたまご縁』でこのページにお越し頂けたのであれば、そのお客様はご来社前にお読みいただくことが可能となり、結果として『失敗しない土地選び』のお役に立てると考えております。

また、一般の人と不動産業者の情報格差は非常に大きいと思います。私はこの格差を少しでも埋めたい。

『物件情報』の情報格差は残念ながら不動産流通の構造上または経済的構造上、埋まらないと思います。

ですが『不動産情報との向き合い方、選び方・安全な取引の方法』については情報格差を埋めることは可能です。

ほとんどのトラブルは『知らなかった事』が原因で巻き込まれます。

土地を購入して理想のマイホームを建築しようとするなら事前に確認しなければならない多くのチェックポイントがあります。

転ばぬ先の杖として、是非この土地セミナー物語をご活用ください。ご一読いただいた上で考え方や手順に共感いただければ、是非ご相談ください。心よりお待ちしております。インターネットが普及し日本中、いえ世界中で様々な情報(物件情報含む)を取得できる時代になりました。便利な反面、どの情報を信じるか?何を選べば幸せになれるのか?この判断、見極めが一番難しいと思います。

そこで静岡県西部地区で注文住宅営業を15年、不動産会社を設立し16年の私がこれまでの経験を踏まえ、精一杯サポート致します。

また、静岡県外の遠方にお住いの方で現実的に私が直接土地選びのお手伝いできなくても、この物語がきっと何かのお役に立てるのではと信じております。たまたまこの物語に出会えたことも何かのご縁かもしれません。お客様がマイホーム取得を検討するにあたり限られた時間を無駄にせず効率的に本書を活用して頂くことができれば幸いです。

 

2024年10月1日

株式会社木内不動産

代表取締役 木内隆之 

通称:土地選び案内人『たまたまご縁不動産 見付太郎』

 

登場人物

僕(良地得太郎 35歳)・妻(夢見子 31歳)・息子(家継 4歳)

土地選び案内人(たまたまご縁不動産 見付太郎 54歳) 

正式な読み方は『みつけたろう』あだ名は『みっけたろう!』・・・おやじギャグで申し訳ありません。

 

 

 

 

 

1.マイホームの購入を考え始める

 

僕(良地得太郎)は久々の休日で、今日は家族と一緒に買い物がてらに車を運転していた。ちょうど来週は息子(家継)の誕生日。妻(夢見子)と息子がショッピングセンターのフードコートで食事をしている最中に僕はこっそりとプレゼントの買い物をしたのだが、幸い息子にプレゼントの購入は気づかれていないようだ。家に帰り買ったプレゼントをどこに隠そうか?僕は運転しながら考えていた。

 

そんな時、妻の夢見子が突然言った。

「見て、あなた!あの家、素敵じゃない?あの外観カッコいいね!」

 

僕はハンドルを握っているのですぐには見ることができない。一瞬横目で妻が振り返りながら眺めている方向をバックミラーで確認するのがやっとだ。

僕は「本当だ、いいね・・・」と返事した。

 

実際にはよくわからなかったけど、そう答えておけば夢見子はご機嫌で

「リビングの広さは最低10帖ぐらい欲しいよね」とか「キッチンはやっぱり対面タイプの方が使いやすいかな?」

「家継も自分のお部屋、欲しいよね?」と夢のマイホームについて話し続けてくれる。

マイホームの話は家族が盛り上がることができるネタとしてはちょうどいいなと僕は思いながら夢見子と家継の話を聞きながら家路に向かってドライブを続けた。

 

『マイホームを持つ』それはまさしく家を所有することだ。口では簡単に言えるが実際のところ深く考えたこともなければ見当もつかない。確かに何千万円もの大金を投じるのだから、その対価として大きな満足感は得られそうな気もする。

そして男性特有の感情かもしれないが『一国一城の主』になれる気がする。また根拠は無いが社会的な地位が上がるような気もする。

そのような考えは僕だけのものなのだろうか?いや、そんなことはないはずだ。やはり違う気がする。

僕はちょうど一年前、マイカーを買い替えた時のことを思い出した。ディーラーで色々注文をし、いよいよ契約書にサイン。そしてマイカーローンの申込書の記入をしている時のことを。

この手の申込書は必ずと言っていいほど『お住まいの種類』を問う項目があり詳細に『持ち家』か『借家』を記入する欄が設けてある。僕は借家(アパート)の欄に丸をつけるのだが最近なんとなく引っかかる。

いつかは僕もマイホームを持ちたいと思ってはいるが仕事が忙しく、また育児でマイホームどころではなかった。

気がつけば息子も再来年には小学校に入学を予定している。会社の先輩も子どもの小学校の入学に合わせ家を買ったと言っていた。

そろそろ真剣に考える時期かもしれない。マイホームをプレゼントできたらきっと家族は喜んでくれることだろう。

今度の休みに不動産屋でも行ってみようか。とりあえずは家に帰ったらネットで土地や家について調べてみよう・・・。

 

アパートについて僕は早速スマホで『家』について検索してみた。

先ずは手始めに『家購入』と検索すると候補の検索ワードがずらっと並ぶ。

『家購入の諸費用』、『家購入後悔』、『家購入タイミング』、『家購入親の援助』、『家購入頭金』、『家購入注意』、『家購入年収』、『家購入確定申告』、『家購入税金』、『家購入土地選び』・・・・。

どれも興味はあるし大事なことなのだろうけど、どこから見ればいいのかな~?いろいろ考えることがありすぎて、これは相当大変そうだと思った。とりあえず画像中心のサイトを探して写真だけでも見てみようと思った。

そこには素敵な家がたくさん載っており、見れば見るほど夢が膨らむ。

その中で特に気に入った写真を夢見子に見せた。

 

僕「この家、良くない?」

 

夢見子「いいけど・・・、何・・・パパ、家買うの?ちょっと私にも見せて!」と僕のスマホを奪い取った。

そして自分で勝手にスマホを操作し、

夢見子「私ね、この前すごくいい家見つけたの!ちょっと見せるから待って!」

そう言ってスマホを操作しながら、「あれ~、どこで見たのかな?ちょっとわからないな~。」

それから数分間の間、夢見子はスマホと格闘していたが、「ごめん、やっぱりわからなくなっちゃった。」と僕にスマホを返しながら言った。

 

話を聞いてみると不動産情報サイトの新築住宅の中に、近所で気になる物件が掲載されていたとのことだった。

金額は4500万円ぐらいで大手ハウスメーカーの建売住宅だったとの事。写真を見ればわかるが、どこのハウスメーカーだったか記憶は定かではないとの事。そのような話だった。だけど夢見子も家を欲しいのだろうな・・・それだけは良くわかった。

 

そこで夢見子に聞いてみた。

僕「ママはどんな家が欲しいの?」

 

夢見子「私はマンションとかじゃなくて、やっぱり一戸建ての方がいいかな。マンションはイメージ的には近所付き合いが楽そうだけど、それは賃貸の場合だよね。買うとなれば逆に面倒かも。隣部屋や上下階と壁一枚だから音がやっぱり心配だよね。この前、テレビでちょうどそんな話を見たけど、やっぱり音の問題やプライバシーの関係は気になるよね。あと、マンションは将来的にマンション全体の修繕管理の費用も気になるし。マンションって共用部分の外壁や廊下・エレベーターの修繕費用も居住者全員で平等に負担しなければならないって知っている?マンション住人で管理組合を作って管理するっていうらしいけど・・・。最初はみんな管理費や修繕積立金をしっかり払えるかもしれないけど、年数が経つと中には経済的に払えない人も出てくるよね。そうなると公平・不公平と住民同士いろいろ問題が出てくるし、建物は経年劣化してどんどん費用が嵩むし。そうは言っても、修繕をやらないわけにはいかないから管理組合の会合決議で修繕するでしょ。管理費や修繕積立金が払えない人は肩身が狭くなって引っ越すしかなくなるだろうし・・・。だったらやっぱり一戸建ての方が気楽かな~と思って。」

 

僕「確かにね。ここもRC(鉄筋コンクリート)のマンションだけど、結構隣や上の階の音は聞こえるし逆に自分たちの物音は下の階に聞こえていると思うしね。俺も一戸建ての方がいいかな~。」

 

それからお互いに思い思いの情報収集をし、お互いに家に関する気になる様々な情報をあれこれ見せ合い、気が付けば2時間があっという間に過ぎていた。ちょっと首や肩、目も疲れてきたので今日はもうやめよう。これはきりがないな・・・。

とにかくマイホーム探しは大変だな・・・。それだけはわかった。

 

 

 

 

 

2.『住い』について夫婦間の考えの違いを理解する 

   『たまたまご縁不動産 見付太郎』との出会い

 

次の日曜日、磐田市内のとある不動産屋で自称:土地選びの案内人『たまたまご縁不動産 見付太郎』と出会い、僕たち家族のマイホーム取得の為の土地探しが始まった。

席に通され挨拶した後、お決まりのアンケートを記入した。

 

僕「漠然とマイホームが欲しいと思っているのですが具体的に何をどこから手を付けていいかわかりません。とりあえず土地が無いので土地を探しに来ました。どこか良い土地はありませんか?」と話した。

 

見付太郎「住宅用地をお探しですね。是非お任せ下さい。

ちなみに良地さんは『どのようなお家』をお考えですか?

もうどちらかの住宅会社さんとお話を進めているのでしょうか?」

 

僕「まだ考え始めたばかりなので何も決まっていません。本当に今日が初めてです。

再来年に息子が小学校に入学するのでそれまでに探したいのですが・・・。」

 

見付太郎「そうですか、それは楽しみですね。しかし土地を購入してマイホームをご検討される方には予め知っておいて頂きたいことがいくつかあります。また同時に考えて頂きたいこともあります。

いずれにしても大きなお買い物ですから、将来『失敗した!』とならないようにしたいですよね。

マイホームの購入は多少の勢いは必要かもしれませんが決して慌てて購入するようなものではありません。

きちんとした手順がありますから、今日のところは土地紹介と言うよりはその辺りのお話をさせていただきたいと思いますが・・・今日は良地得太郎様の為の土地購入についてのお話ですから、名付けて・・・土地セミナー『良地得太郎のマイホーム取得の為の失敗しない土地選び』です。

これからお話する内容はどんなに急いでも最低2~3時間程度お時間が必要です。

通常の商談では10~20時間あっても十分伝えきれない内容かもしれませんし、全く知らないまま『土地購入・住宅購入』というゴールに進んでしまうお客様もいます。

そこをギュッと2~3時間で纏めています。いかがでしょうか?」

 

僕と妻はうなずき「是非お願いします!」と言った。

 

見付太郎は明るい笑顔で話し始めた・・・。

「わかりました。ありがとうございます。それでは早速始めましょう!

まず始めに、土地を購入するということは、あえて少し難しい言い方をすると土地の所有権を取得する事です。

もちろん所有権を取得したからと言って、あなたが好き勝手に土地を利用することはできません。

都市計画法・建築基準法・消防法・県条例・農地であれば農地法、場所によっては文化財保護法など土地に関する様々な法令制限を順守し、その範囲内で無期限にその土地を自由に利用する権利です。

所有権ですから当然ですがお子さんに相続し代々引き継ぐことが出来る権利です。

もちろん不要になれば売却もできますし場合によっては賃貸することもできます。

また、敢えて言うとマイホームは生活必需品です。

もちろん総額何千万円と高額なものではありますが、決して高級ブランドの時計や宝石のような贅沢品ではありません。生活必需品と言っても様々なものがありますが、その代表が衣食住に関するものですね。

そして衣・食・住のまさに『住』の部分がマイホームの属する部分ですね。

私たちは生まれてから無意識に食べる事、着ることを親から教わります。

しかし私の場合、自分自身が家を建てようと考える時まで、住いのことについてはあまり意識して考えることや親から教わる機会が少なかったように感じます。

良地さんはいかがですか?」

 

僕は「確かにそうかもしれませんね。」と答えた。

 

見付太郎は話を続けた。

「ちょっと考えてみて下さい。人は生まれ育った環境により住いに対する考え方は様々です。

当然ですが今現在ご夫婦であっても住まいに対する考え方が全く違う場合があります。

最も身近なところで言うと例えばご夫婦各々『実家』と呼べる住居が

①    戸建なのか集合住宅なのか?

②    持ち家なのか?借家なのか?

③    その住居は大きいのか小さいのか?

④    新しいのか?古いのか?

⑤    日常的に整理整頓されているのか?されてないのか?

⑥    先祖代々その土地に住んでいる方か?日本の高度成長期以降ご両親が購入した家に住んでいる方なのか?

他にも親がいわゆる転勤族で、どこが実家なのかよくわからないという方も大勢いらっしゃいます。

もちろんアパートの一室が実家という方もたくさんいらっしゃいますよね。

家族構成も人によって様々ですね。大家族もあれば核家族もあります。母子家庭、父子家庭もあります。

またご夫婦各々が生まれ育った郷土(地方)の土地柄も住まいに対する考え方に大きな影響を与えるかもしれません。

実家の家族(親兄弟)でも住まいに対する考え方は違うと思います。

まして他人だった今のパートナー(ご主人様・奥様)はもっと違うでしょう。

このように種類や状態により当たり前のように感じてきた実家と言う住環境・概念は夫婦で全く違うと思います。

くどいですが例えば北国の豪雪地で生まれ育ったご主人様と静岡で生まれ育った奥様のご家庭があったとします。

これだけでもマイホームに対する考え方が夫婦間でまったく違うということは簡単に想像がつきます。

ご主人様は冬の寒さに重点を置いて住宅選びを考えるかもしれません。

奥様は立地の利便性や日当たりの良さを重視した住宅選びをするかもしれません。

このように一概には言えませんが全く異なる環境で生まれ育ったご夫婦がこれからの家族の将来を考え、初めてマイホームを持つのです。

ですから最初にご夫婦で『住まい』に対する考え方を十分話し合って下さい。

そしてお互いに何を重視したいのかを理解し合って下さい。

全部は無理かもしれませんが1つや2つはお互いに譲れない部分もあるでしょう。

それについてはお互いに理解してあげることが大事です。

そして人生の中でも最も高額な買い物と言われるマイホーム購入。

私も出来る限りのお手伝いをさせていただきます。一緒に成功させましょう。」

 

僕は「なるほど」と思った。

 

 

 

 

 

3、今買ってマイホームにあと何年住めるのか?


見付太郎は続けた。「ところでマイホームを購入する必要が本当にあるのでしょうか?

住居に対する考え方は人によって千差万別です。何が何でも購入するばかりではありません。

人によっては転勤や将来の親の介護で実家に戻る予定があるなど、賃貸住宅の柔軟性をメリットに考え、あえて購入しない人もいます。

良地さんはいかがですか?」


僕は答えた。「小さくても自分の家が欲しいです。その点は妻も同じです。」


見付太郎「分かりました。それではここからは購入することを前提にお話し致します。
突然ですが、良地さんは仮に日本人の平均寿命(2023年度:男性81歳、女性87歳)まで生きることができた場合、あと何年寿命がありますか?申し訳ありません。いきなり聞かれるとドキッとしますね。」


僕「あと何年生きられるか?ですか。僕は今35歳ですから81歳-35歳で46年、妻は31歳ですから87歳-31歳で56年ぐらいですかね。」


見付太郎「そうですか、ありがとうございます。

あくまで35歳のご主人と31歳の奥様がそれぞれ平均寿命まで生きることができた場合の話ですが『そんなに長く生きられるのか!』と思う方もあれば『気がつかなかったけど後それだけしか生きられないの?』とショックを受ける方もいるかもしれません。

誰しも限りある命、残りの人生を存分に楽しみたいですね。

その期間、家族の生活の拠点になるのがこれから取得するマイホームですね。」

 

 

 

 

 

 

4、資産価値が継続される『買っても良い物件』と資産価値が極端に減ってしまうかもしれない『買ってはいけない物件』

 

見付太郎「その点から言えば一日でも早く素敵なマイホームを手に入れたいところですが、ここで注意があります。

いくら早く手に入れたいからと言っても、『買っていい物件』と『買ってはいけない物件』がありますのでそこは慎重に見極めが必要です。

建物で言えば少なくともご夫婦の残りの寿命50~60年の期間、住み続けられるような丈夫な家が必要ですね。
それと将来、何らかの事情により今回購入する家に住まなくなることもあるかもしれませんが、そうなったときにも相応の金額で処分できる(=売れる)不動産を買うことが大事です。
建物は築年数が経過すれば価値が下がるのは理解しやすいのですが、土地は買った時の金額と売った時の金額が上がる場合もあれば下がる場合もあります。

土地の値上がりを期待して土地を購入するわけではないと思いますが、値上がりや値下がりの事でいうと特徴的な話としてはバブル期1986年(昭和61年)12月~1991(平成3年)2月の話がありますね。

私の想像ですが実際のところ今後あのような時代はもう来ないでしょうね。

バブル経済崩壊によって日本は大きな痛手を経験しました。二度と同じ過ちは犯さないでしょう。

また少子高齢化の時代、不動産で言えば土地余りの時代ですから基本的には土地の価値は減少傾向だと思います。

もちろん、『主要駅近くの特別な価値がある物件』や、一般的に『買っても良い物件』は将来も買った時とほぼ同等の金額で売れる場合がありますが『買ってはいけない物件』を買ってしまうと、買った時の金額の半分以下、下手をすると売手側が処分する為の費用を相当負担しないと買手が付かない将来赤字候補物件もたくさんあります。

例えば道が狭く車が入りづらい、高さ2mを超す壊れた擁壁がある・・・等々。

また別の機会があれば詳しくお話ししますが、とにかく『買っても良い物件』を買うのが大事です。」

 

 

 

 

5、マイホームを持つきっかけと居住期間


見付太郎は話を続けた。
「ところで良地さんは今回なぜマイホームを探そうとしたのですか?

何かきっかけみたいなものがあったのでしょうか?

余計なお世話かもしれませんが物件をご提案する際に、何かヒントになればと思いまして。」


僕は答えた。「今のアパートは結婚当初は良かったのですが、今は家族が増えましたし、実は妻のお腹には2人目の子がいます。子供の成長に伴い、いろいろな荷物が増えましたが全体的に収納が少ないからどの部屋も物置状態です。だから家に居てもなんか落ち着かないというのがありますね。

また最近はうちの会社もコロナ禍をきっかけにリモートワークが多くなり自宅で過ごす時間が長くなったのもマイホームが欲しいきっかけの一つです。

子供も再来年には小学校に入るのでぼちぼち考えようかなと。

妻も子供をどこの小学校に入れるべきなのかも考えているみたいですし。

自分の会社の同僚や昔の友達もだんだん家を買ったという話が多くなってきました。年賀状とかで『家建てました!』みたいなの来るじゃないですか、写真付で。時期的にそんなに焦っているわけではないのですが・・・」


見付太郎「なるほど、よくわかります。年賀状の幸せそうな家族写真とか見ると微笑ましいですよね。人によってはちょっと羨ましいと感じるかもしれません。

確かにマイホームを持つきっかけには人それぞれ理由がありますが、その中でも特に多いのが子どもの成長によるものが挙げられます。

親心といいますか、子供の友達が気軽に遊びに来られる家を作ってあげたいみたいな・・・そういうことですよね。」


僕は「そうですね。」と答えた。


見付太郎は続けた。

「そうそう、これから購入しようとするマイホームにお子さんがあと何年間住むことができるのかを考えてみてみれば、一日でも早く新しい家で楽しく生活したい、させたいと思うのも親心ですからね。

仮に小学校にこれから入学を控えている息子さん(4歳)の場合、高校卒業(18歳)まで新居に住み続けたとして残り14年ぐらいです。ですから意外と一緒に過ごせる時間は短いですよね。

その後、大学や専門学校、就職等により新居に住み続けるのか、自立するのかは分からないことですが、いずれにしてもあまり長くはありません。子供は一旦家を出てしまうと戻ってこない確率の方が高いとも言います。

ですからご夫婦2人が生活の拠点とする期間の方が45年~55年前後と圧倒的に長いと思います。

このことを考えると『きっかけ』として『お子さん思いの土地探しやマイホーム計画』ももちろん良いですが、長い目で見ると『ご夫婦自身の為のマイホーム探し』を第一に優先して考えても良いのではと感じます。」

 

 

 

 

 

6.子どもの小学校区で土地を探したい


「今回はマイホーム取得のための土地選びですが、良地さんはお子さんの学区で土地を探すことについてどのようにお考えですか?」


間髪入れず夢見子が言った。「もちろんそれが大前提です。今住んでいる場所と同じ小学校の学区がいいです。子どもの友達もたくさんいますし割りと生活便も良くて気に入っているので・・・。」


見付太郎「なるほど、そうですよね、よくわかります。もちろん学区内に良い物件があれば一番ですね。それ自体がいけないわけではありません。お子さんの学区内の物件をお選び頂くのも土地の選び方の一つかもしれません。実際に土地探しをする際、お子さんの小学校区を限定されるお客様が非常に多くいらっしゃいます。実際にお子さんが小学校に入学していたりすると尚更ですね。ちなみにご主人様も同じお考えですか?」


僕は答えた。「まあ、良い物件があれば今住んでいる学区でも別に構わないと思っています。ですが正直なところ私自身は子供の学区にはこだわっていません。どちらかと言えば私の会社の通勤時間が1時間近くかかるので本当は会社から30分以内で行ける場所が希望です。」


見付太郎「なるほど」とうなずき話を続けた。

「ご夫婦もたまたまご結婚時に紹介された今のアパートにご縁があり、今のお住まいの地域、言い換えれば『学区』に住んでいるのですよね。そしてその地域に馴染んだお子さんを友達と一緒の学校に行かせてあげたいという奥様のお気持ちも良くわかります。

また、ご主人の通勤時間を気にするお気持ちも良くわかります。いずれにしても土地選びをする際、『学区』で選ぶというのは相当狭く限られた地域で土地を探す事になります。

ところでご主人様のお考えでは会社までの通勤時間を重視されているようですが・・・その点、奥様はいかがお考えでしょうか?」
夢見子「主人の通勤時間や距離についての気持ちは前から聞いているので知っています。

ですから・・・その点は夫婦で意見が違います。」


見付太郎「なるほど。そこはしっかりご夫婦で話をする必要がありますね。少し時間をかけてでも話し合って下さい。

ご夫婦共に気に入った物件が今お住まいの学区内にあれば一番ですが、逆に探す地域が狭い分、良地さんの『他の条件(土地の予算や広さ、日当たりなど・・・)』に見合う土地が少ないかもしれません。もしも今、気に入った物件が無かった場合、人によっては良い土地が出るまでそのまま賃貸住宅に住みながら探す方と思い切ってエリアを広げて探してみる、又は別の価値で考えて物件を選び直す方も実際にたくさんいらっしゃいます。


夢見子「たしかにね・・・今のアパートは駅に近くて、新築で、広さや間取りが気に入って、予算内だったから決めたけど・・・。とりあえず賃貸だからあまり深くは考えなかったけど、ここの地域は土地のお値段がすごく高いですよね。」

 

見付太郎「そうですね、市内の中でも高い方ですね。まぁ、駅に近いですから基本的には資産価値が高い地域ですが、どうしても土地の単価が高いので土地の金額次第では『建てたい建物の予算を縮小』することも有り得ますよね。

ただ一番お薦めできないのは『何はさて置き、まず土地』と言って『本当に建てたい建物』や『資金計画』のバランスを崩してまでご自身の本来の土地予算以上の土地を購入してしまうことです。

例えば良地さんのお住まいの地域にこのような物件が有ります。ご存じですか?」

見付太郎は一つの物件資料を見せてくれた。


僕「いえ、知りませんでした。でも80坪で2400万ですか~。結構いいお値段ですね。でも庭でバーベキューやテントを張ってキャンプも出来そうですね!是非、現地を見てみたいです。」


見付太郎「庭でバーベキューですか・・・いいですね・・・憧れます。もちろん広さは十分ありますから出来そうですね。

でも見に行くのはまだちょっと早いです。他にも検討しなければいけないことがたくさんありますから。土地購入で失敗したくないですよね。」


僕「そうですか・・・もちろん失敗はしたくありません。」


見付太郎「確かに学区という条件はクリアーしておりますが『本当に建てたい建物』や『安心安全な資金計画』をしっかり検討せず、『先に土地購入』するのだけは絶対に止めましょう。土地先行で購入すると『ほぼ確実に失敗』します。」


僕「へ~、そうなのですね。どうしてですか?」


見付太郎「そのことはもう少し後で詳しくお話しますね。ですが絶対にお勧めできない手順だからです。因みにこの物件、確かに普段は・・・なかなか出にくい地域の出物ですし、私たち不動産業者から見ても一見良さそうな物件ではあるのですが、『良地さんにとって良い物件か?』はもう少し検討する必要がありそうですね。確かに土地は一点ものですし、今のタイミングを逃してしまったら、次にいつ同じような物件に出会えるかわかりません。また土地購入は早い者勝ちという側面があるのも事実です。だからと言って『焦って買う』のはお勧めできません。

『しっかりと準備を行い、正しい手順で一歩一歩着実に、尚且つ早めに動く』のがお勧めです。

 

 ここで良地さんにあらためてお考え頂きたいのですが、良地さんご家族にとって、本当に必要なマイホームの購入条件は『学区』や『通勤時間』が最優先なのでしょうか?その基準は何千万円も投じて購入するマイホームというお買い物にとって、この先10年後も30年後も絶対的に変わらない基準なのでしょうか?ということです。

学区についてはお子さんが学校に通っている間だけの話です。通勤距離もたまたま『今は』という話で、今は勤務先が浜松でも将来的には転勤や会社の移転・退職等で変わるかもしれません。他にも、もっとしっかり考えなければいけないことが有りますし、人の好みや価値観・考え方は時間とともに変化もします。ですから学区や通勤距離はその他の様々な条件を検討し、その上で検討可能であればその時に検討すればよいと思います。

 

僕「なるほど、そこまで深くは考えていませんでした。土地の希望エリアや学区の話を含めこの場では結論が出せませんが、一度持ち帰って妻とも一度しっかり話し合ってみます。」

 

見付太郎「恐縮です。宜しければ一度お話してみて下さい。あと、一つの例えですが、将来わからないことに対しての対策方法が有ります。その答えは『どうなっても良いようにしておく』ということです。マイホーム購入で言えば、自分たちが住める間は住めばいい。自分たちが住まなくなったら子供に譲ってもいい。子供たちが不要なら他人に貸すこともできるし、売ることもできる。そういう物件が資産価値のある物件です。」

 

 

 

 

 

7.100点満点の土地選び


見付太郎は話を続けた。
「土地探しからマイホームをご検討されるお客様の要望で多いのが『土砂災害はもちろん、洪水ハザードマップに掛からない水害の心配が無い土地で、地盤が良くて、子どもの学区内で、日当たりが良く、夫婦用の2台の駐車スペース+来客用1台の駐車場がとれる広さがあって、車の交通量が少なくて、尚且つ車の通行が楽なそこそこ広い道で、狭い道は当然パス。できれば買い物便や駅などの交通便も良くて、もちろん建築条件が無い物件、そして価格が相場より安くて私たちの予算内の土地(土地の予算は低め)。そのような物件ありませんか?』というものです。」


夢見子「私たちもそんな感じかもしれません。」


見付太郎「そうですか。確かに理想ですよね。しかし実際には聞けば聞くほど、『うーん、なかなか無いですね。』となるケースがほとんどです。お客様の気持ちは大変よくわかります。しかしながら、なかなかご希望する100点満点の土地は見つからないものですね。気を悪くされたらごめんなさい。私が察するところ、このようなお考えをお持ちの多くのお客様は理想が高すぎるとは言いませんが、『本来、出るはずがない土地』を一生懸命探しているような気がします。そして『希望する土地が無い』と嘆いているように感じます。

また、よくある話として身近な知人が土地を買い、そして家を建てたことに多少なりとも影響を受けている場合、その知人より条件の良い物件を探したいと考えている場合もあるかもしれませんね。いわゆる『人目を気にし過ぎている状態』なのかもしれません。この場合もなかなか物件選びが進まない原因だったりします。そして正に『隣の芝は青く見える』状態に陥っている様な気がします。確かに大金を投じるのですから誰しも納得できる物件が欲しいのはよくわかります。しかしそれ故、いわゆる『良い土地探し』をしてしまっているのではないかと思うのです。しかしこのような探し方ではきりがありません。

 

本来、土地購入は『マイホーム取得のための一つの手段もしくは一つの通過点』であるにも関わらず、土地購入自体がいつの間にか『目的』になってしまっているのかもしれません。また仮に気に入った土地を見つけ購入したとしても、その後すぐに『もっと良い土地』と思えてしまう物件が出てくるかもしれません。このような事は良くあることですが、その時に『もう少し待っていれば良かった!』と感じるかもしれません。これも『失敗した!』と思うケースの典型ですね。

いずれにしても土地を決める判断材料が『まず土地!』になってしまっているとこのようなケースが起こりがちです。

 

それではマイホームを取得できた諸先輩方で本当に満足している人はどのようにして『土地探し』をしたのでしょうか?

私が思うところ、正しい方法は『土地探し』ではなく『土地選び』だと思います。『意識して』か『無意識』なのかは分かりませんが、少なからず最終的には『土地探し』ではなく『土地選び』をしているのではないかと思います。

そして多くの場合、その方にとって『良き相談者=パートナー』として住宅会社の営業担当者のアドバイスを受けているケースが多いような気がします。

 

事実『住宅選びはパートナー選びだ!』という名言もあります。


もちろん住宅会社の営業担当者の力を借りることなく『たまたま良い物件に出会えた』や『本当はもっと探したかったが国の住宅取得補助金や住宅会社の提案するサービス条件、もしくは新居入居希望スケジュールの関係で我慢して買った』と言う人もいるでしょう。

たまたまでも良い物件に出会えた人は本当に幸運です。しかしこのケースは極めて稀だと思います。我慢して買ったという人はちょっと気の毒な方ですね。我慢して買うと言っても何千万円というお金を投じているのですから後悔が残る買い物をしてしまったということだと思います。」


僕「なるほど、住宅会社の担当者ですか・・・。しかし僕たちはまだ家を探し始めたばかりで住宅会社は決まっていません。」


夢見子「いろいろネットで見ている程度で・・・まだ実際には住宅展示場みたいなところにいったことがありません。モデルハウスみたいなものも見てみたいのですが・・・いろいろありすぎて良くわからないので・・・とりあえず主人の会社の同僚が建てたハウスメーカーには明日行ってみようと思っているのですが・・・。」


見付太郎「いいですね。ご自身でもいろいろ見学してみると良いと思いますよ。

 

静岡県内の建設業者は個人・法人の大小あわせて13,562(国土交通省 不動産・建設経済局 建設業課の発表による令和5年3月末時点)あります。実際にすべて見たり話しを聞いたりできるわけでもありませんから、たまたま出会った『ご縁』を大切にすれば良いと思います。


また良し悪しは別として『建築条件付き土地』という選択肢もありますのでご紹介させていただきます。

ハウスメーカーや工務店はあくまで建築業者ですが会社によっては自社で土地を仕入れして『建築条件付き土地』を扱っている場合もありますから、そこで良さそうな物件に出会えるかもしれません。但し、ご注意いただきたいこともあります。

『建築条件付き土地』とは・・・その土地を購入した場合、建築会社は取り扱っている住宅会社や工務店で建築するのが条件ですから、仮に・・・他に意中のハウスメーカーや建築会社が有ったとしても変更することはできません。。建築条件付き土地についてはまたどこかのタイミングで詳しくお話しさせていただきますが、もちろん良い部分もありますが、安易に飛びつくと『本当に建てたかった家が建たない!』ことにつながる場合がありますので、その点は特にお気を付け下さい。特に建てたい工法やハウスメーカーが決まっているお客様には、状況によってはお勧めできないかもしれません。どちらかというと建物はあまりこだわらないけど土地の場所や大きさ、価格を優先して考えたいお客様向きかもしれません。」


僕「建築条件付きの土地ってアットホームやスーモとかにたくさんありますよね。」


見付太郎「はい、たくさん載っております。」


僕「建築条件付きと書いてあるのはわかるのですが、その土地を取り扱っている住宅会社や工務店でしか建てられないということなのですか?そういう意味とは知りませんでした。」


見付太郎「その物件情報の下の方に小さい字で説明書きが記載されていることがほとんどですから、一般の方には少し分かりにくいかもしれません。いづれにしても今日はいろいろお勉強していただければ幸いです。

 

 

 

 

 

 

8.土地と建物はセットで検討『60~70点の土地選び』と『パートナー選び』


見付太郎「さて、ここからが本題ですが『土地選び』の際、私のお薦めの考え方をご紹介します。

良地さんもいろいろネット等で情報は見ていると思います。実際には現地見学してみないとわからないことが多いと思いますが、ネットでは良さそうに見えても現地に行くと『ん?なんか違う?』と感じることも多々出てくると思いますし、また逆に『ん?なんか良いかも?』と感じる物件に出会えるかもしれません。

 

本当に不思議ですが『現地に行くと住むイメージが勝手に湧いてくる土地』ってあるのです。

元々の細かい条件から考えると100点の土地ではないし、あえて点数をつけるとすれば60~70点。

だけど仮にその土地に希望にかなう建物が建つことで90~100点に『化ける』かもしれない。

仮にその様に考えることが出来たとして、もしもそのような土地に巡り合えたとすれば、その土地は『ほぼ買ってよい土地』だと思います。

土地100点、建物100点、合計200点を求めると、『土地選び』はなかなか決められないのかもしれませんが、『土地と建物合わせて100点の土地』を選ぶことなら、何とかできそうですね。

 

ポイントは

『その場所に住むイメージが湧き、そこにあなたが建てたい建物=あなたのご予算で可能な理想の家が建ち、そこに住むことによってあなたの家族が幸せな生活を送れること。』それが達成できそうであれば『マイホーム取得の成功』と考えるといいかもしれませんね。この考え方で土地を見てみると土地選びは突然簡単になります。

 逆に土地と建物の総額の予算に対し、土地にこだわりすぎて予算オーバーの土地を買ってしまった結果、建物はクオリティーを落す、又は庭を含む外構工事の予算を削ってしまう、本来は家と一体で考えなければならない諸工事の予算を削ってしまうケースも時々見受けられます。できればこれだけは避けたいですね。

こうなってしまうと必ず『失敗した!』となってしまいます。

 

私も街中で家は立派に出来たけど1年経っても3年経っても庭の工事ができない家を何件も見てきました。

庭には建築当時と変わらず茶色い石が転がり草は伸び放題。そして子どもの自転車や遊具、そしていたるところに不要品が放置状態。このような家を見るたびにこの業界に従事している者として少し寂しく思うこともしばしばです。

お庭のお手入れ状態を見れば全くその家の詳細を知らない他人でも家の中の状態がなんとなく察しがつくことはあなたも経験があるのではないでしょうか?

 

資金計画の段階から庭の理想的な状態をイメージして予算をしっかり確保しておかなければこの様な状態にもなりかねません。

外構エクステリア工事の予算は建物本体価格の10%が理想とエクステリアの専門家は言います。バランスから考えればその通りだと私も感じます。2500万円の建物を計画するなら庭工事予算に250万円必要です。

仮にそこまで最初から予算が取れなくても少なくとも150万は準備しておきたいものです。

最初の資金計画の段階で予算の割り振りを間違えるとせっかくの素敵な家が台無しになってしまうかもしれません。

まさに『家』と『庭』が整って『家庭』です。

外構工事や庭工事に関しては、新生活が始まり『お金ができたら施工する』は至難の業なのです。

ほとんどの方は自慢の我が家にふさわしい家具や家電品、インテリア雑貨など、購入したいものは次から次に出てきます。

お気に入りの絵画を飾ったり観葉植物を置いてみたり、新しく始めた趣味の道具や雑貨を揃えたり・・・。

もちろん子どもが『あれが欲しい!』『これがやりたい!』と言えば必要な出費をかける場面は必ず訪れます。

そうなれば、とても『庭』どころではなくなります。また堅実な方で庭工事に必要な数百万円もまとまったお金ができたとするなら、むしろ「繰り上げ返済」に回したくなるのが人情かもしれません。」


僕「なるほど、外構工事ってそんなに費用が掛かるのですね、知りませんでした。」


見付太郎「家を建てなければ考えることもない話ですから知らなくても不思議ではありません。でもこだわればこだわるほど奥が深い世界です。全く予算を計上しないと本当に何もできなくなってしまいます。もちろんご自身でDIYも可能ですが、それでも外構資材は購入しなければなりませんから、ある程度の予算は必要です。

それではここからが具体的な資金計画のお話になっていきます。よろしいでしょうか?」


僕「はい、お願いいたします。」

 

 

 

 

 

9.土地に割り当てる予算は『建物のクオリティー』を優先し決定する

 

『土地から』購入して注文住宅の資金計画の正しい心構えをお伝えします。

これから良地さんご家族が購入するマイホームは
『欲しい土地』+『欲しい建物』+『諸経費』=『購入価格』
『自己資金』+『借入金』=『購入価格』
この2つの方程式が成り立つことが前提となります。


見付太郎「良地さんはもう資金計画のご検討はされていますか?」


僕「いえ、まだ全然です。」


見付太郎「分かりました。それでは『例えば』『仮に』という前提でお話させていただきます。
まず始めに『欲しい土地』の価格と『欲しい建物』の価格を入れてみましょう。


仮に

・『欲しい土地』1200万円
・『欲しい建物』3800万円(税込)

・ 必要な諸経費800万円(内訳は下記参照)

上記合計5800万円(税込)とします。

 

※建物予算は・・・あくまで予算ですので多めに見ておくのが安心です。詳細は各ハウスメーカーにご確認下さい。

 静岡県浜松エリアの超大手トップハウスメーカーの場合。

 4人家族想定で1人当たり7~8坪として、28~32坪程度の場合。

 建物の坪単価のざっくりイメージ95万/坪~120万/坪程度を想定。

(※昨今の建築費の上昇によりこれ以上に高い場合もございます。予めご了承ください)

 大きさはお客様の必要な大きさによる。

 

諸経費の大まかな内訳
☆一般的な土地諸経費70~150万円
※下記金額はあくまで参考予算です。物件、地域により内容、金額が多少異なります。
・契約書印紙代0.5~1万円

・所有権移転費用10~25万円

・抵当権設定費用8万円
・土地固定資産税精算金5万円
・農地転用費用(市街化区域10万、市街化調整区域20万~)※地目が農地(田・畑)等
・上下水道負担金(30~50万)
・下水道受益者負担金 約8~10万(一般的には購入土地地積×360~430円)等
・不動産仲介手数料(土地代金×3%+6万円×消費税)
※仮に1000万の土地の場合の仲介手数料は39.6万(税込み)
※仮に1500万の土地の場合の仲介手数料は56.1万(税込み)
※仮に2000万の土地の場合の仲介手数料は72.6万(税込み)

 

☆一般的な建物諸経費100万
・契約書印紙代

・建築確認等の諸申請費

・地鎮祭 等
※詳細は住宅会社担当者様にご確認ください。

 

☆別途工事予算500万円
(別途工事とは建物本体工事とは関係のないお客様の敷地条件またはお客様のご希望で付随する設備工事)
・電柱設置及び電気引き込み工事

・給排水配管工事

・地盤調査結果に伴う基礎補強工事や地盤改良工事

・外構・庭工事

・造成工事(盛土、削土、擁壁)

・水道引込工事

・浄化槽設置工事

・カーテンカーテンレール工事

・照明器具工事

・TVアンテナ工事

・インターネット関連工事

・太陽光発電設備工事

・防犯セキュリィティー工事等・・・

諸経費(別途工事含む)と分類される項目も結構必要となります。

購入する土地や計画する建物によってもっとかかる場合もあります。

また諸経費の考え方は住宅会社により異なりますので詳細は担当者にご確認ください。

 

僕「諸費用(別途工事含む)も結構必要ですね。」


見付太郎「そうですね、いずれにしてもあまりの金額の多さにビックリするかもしれませんね。このような別途工事を含む諸費用に分類される項目はほぼ一般の方は想定外の部分だと思います。一般的な諸費用はまだしも別途工事の部分はプロのアドバイスが無ければ見落とすのは無理もありません。実際の土地選びの場面でもこの部分を業者側がしっかり調査し、お客様にアドバイスできるかがポイントです。

ですがここではまだ心配しなくて大丈夫です。」


僕「本当ですね、知らないで買ってしまうと後が大変そうです。」


見付太郎「そうですね、『知っていた』か『知らなかった』か?では全く違ってきますからね。

『知っていた』上であれば、その対策を検討出来ますから問題ありません。」


僕「なるほど。」


見付太郎「次に、これからの生活の不測の事態に備えた貯金を残したうえで、純粋にマイホーム取得に投入出来る『自己資金』と『借入金』を検討します。不測の事態に備えた資金はご家庭により考え方が様々だと思いますので一概にいくら必要かわかりません。

例えば教育資金(幼少期~小中高期間の塾や習い事・私立高校・私立大学等への進学費用)、突然の出費に備えた費用、自動車の買い替え費用、家族の病気や怪我による収入の不安に備える費用(保険加入等)、家族旅行やレジャーの費用・そして大事なのがマイホームのメンテナンス費用、ご自身の老後に備えた投資や保険、年金等の掛け金等々・・・考えればきりなく思い浮かびますね。

不安な場合は一度、ライフプランをファイナンシャルプランナーに相談することをお薦めします。

そこで検討した『自己資金』と返済可能な『借入金』の合計が上記の式と一致しなければ『成り立たないお買い物』なのです。
それでは具体的に良地さんのご年収から最大限の借り入れ可能額を算出してみましょうか。

因みに良地さんは昨年度のご年収(税込み金額)は大体で結構ですが、差支えなければ教えて頂けますか?」

 

僕「大体ですが700万ちょっとです。」


見付太郎「奥様はお勤めされていますか?」


夢見子「私は出産後に仕事を辞めておりますから今は専業主婦で収入はありません。」


見付太郎「ありがとうございます。承知いたしました。それではご主人様の収入で計算してみましょう。将来奥様がお仕事に復帰された場合の収入が得られる分は余力として取っておきましょう。

まず借入可能額は返済比率から算出いたします。
金融機関によって多少審査基準が異なりますが一般的には年収の30~35%が借入可能上限額としている金融機関が多いようです。先ほどのお話より、ご主人様のご年収が税込み700万円でしたので
仮に返済比率30%の場合、700万×30%=210万円が年間返済額の上限です。


静岡県内の地方銀行の住宅ローン商品の場合
元利均等返済、借入期間35年、固定・変動ミックス金利型
仮に当初固定期間5年、金利1.65%として
※金融機関の融資条件により実際の金利は異なる
100万円当たりの返済金額3,136円
年間返済額2,100,000×1/12=175,000円/月
ゆえに175,000円÷3,136円=→5580万円が最大借入可能となります。

 

返済比率35%の場合・・・700万×35%=245万円が年間返済額の上限です。
静岡県内の地方銀行の住宅ローン商品の場合
元利均等返済、借入期間35年、固定・変動ミックス金利型
仮に当初固定期間5年、金利1.65%として
※金融機関の融資条件により金利は異なる
100万円当たりの返済金額3,136円
年間返済額2,450,000×1/12=204,166円/月
ゆえに204,166円÷3,136円=65.10→6510万円が最大借入可能となります。


見付太郎「いかがでしょうか?」


夢見子 「6500万円なんてとても借りる気はありません!」

 

見付太郎「そうですか、いきなり聞かされると不安でしょうね。そもそも6500万円の現金なんてほとんどの方が実際に見たことも持ったこともない大きな金額ですからね。無理もありません。でも大丈夫です。今日はただのセミナーです。今の話はいつか訪れる土地購入の場面で必ず直面する話です。今日はリラックスして聞いていただければ結構です。しっかり勉強しましょう。」


僕「そうですね。分かりました。ここまでのお話だけでもとても勉強になります。」


見付太郎「ありがとうございます。因みに先ほどの観点から考え、今回のマイホーム計画に算入しても良い自己資金はおいくらにしておきましょうか?調達可能な預貯金を全額入れるのはお勧め致しませんので、その辺りを考慮して教えて下さい。」


僕「でしたら1000万円ぐらいで計算していただけますか?」


夢見子も軽くうなずき「その位であれば何とか・・・」


見付太郎「分かりました、ありがとうございます。それでは計算してみましょう。

先ほどの方程式に当てはめてみます。あくまで仮に良地さんの必要な資金の合計5800万円とします。
・昨年度のご主人様の年収700万円
・自己資金1000万円
・借り入れ4800万円
『土地1200万』+『建物3800万』+『諸経費800万』=『購入価格5800万』
『購入価格5800万』-『自己資金1000万』=『借入金4800万』
ゆえに『自己資金1000万』+『借入金4800万』=『購入価格5800万』となります。


【借入金返済一例】
借入金額4800万円(毎月分返済額4800万円、ボーナス分返済額無し)
静岡県内の地方銀行の住宅ローン商品の場合
元利均等返済、借入期間35年、固定・変動ミックス金利型
仮に当初固定期間5年、金利1.65%として
※金融機関の融資条件により金利は異なる。
尚、融資手数料及び保証料は考慮せず。
100万円当たりの返済金額3,136円
3,136円×48=150,528円(月々返済金額:150,528円)
年間返済総額:150,528円×12=1,806,336円
返済比率=1,806,336円÷年収7,000,000円=25.80%

 

仮にこの住宅ローンで借り入れた場合、上記の計算となります。
この金額が毎月支払い可能でしたら取り敢えずOKです。上記の計算ではボーナス払いを併用にしておりませんから、当然ボーナス時の加算額はありません。
もし年2回のボーナスが有るなら、全額預貯金や旅行・又は他の目的に充当できます。いかがでしょうか?」


僕「月々15万円ですか。今のアパートの家賃のほぼ2倍ですね。流石にこれだと月々の支払いが大変なので月々で支払える額が10万円ぐらいだと、ボーナス時はどうなりますか?」


見付太郎「月々100,000円のご返済の場合、本来の月々返済額150,528円-100,000円として

差額50,528円×6ヶ月分=303,168円がボーナ分としてまとめて加算されます。

この場合毎月分100,000円+303,168円の合計403,168円がボーナス月の総支払額です。

具体的には下記の計算となります。

 

【返済一例】
借入金額4800万円(毎月分返済額3290万円、ボーナス分返済額1510万円)
元利均等返済、借入期間35年、固定・変動ミックス金利、当初金利1.65%
仮に当初固定期間5年、金利1.65%として。
尚、融資手数料及び保証料は考慮せず。
月々返済金額:103,170円
ボーナス月返済額:月々分103,170円+加算金額284,829円=387,999円
年間返済金額合計1,807,698円(1ヶ月平均150,641円)
返済負担率=1,807,698÷7,000,000=25.82%

いかがでしょうか?」


夢見子「だいぶ現実的な感じになってきました。やっぱり多少ボーナス払いを組み入れた方が返済しやすい感じがします。」


見付太郎「そうですか。実際には年間返済額・返済負担率はどちらもほぼ同じですが、印象はだいぶ変わるかもしれませんね。

ご家庭ごとに家計は様々ですから同じ金額の支払いでも支払い方法はやはり様々です。

更に金利の低い変動金利型商品でお値引き後の実行金利0.5~0.8%の商品をお選びになるお客様もいらっしゃいます。

良地さんにとってピッタリの住宅ローン商品がきっと見つかると思いますよ。

 

もちろん上記の計算はほんの一例ですし、1995年以降は変動型の銀行店頭金利(短期プライムレート+1%)も2.625~2.875%前後をキープし続け、2009年1月から直近の2024年8月までの約15年間は2.475%をキープし続けていました。そしてこの度・・・ようやく2024年9月に2.625%(+0.15%)に上昇しました。

また業界最低水準を謳うARUHIフラット35の最低金利も2016年8月の0.9%の最低金利を記録以降多少上昇傾向ですが2024年9月で1.82%です。

昨今の日本経済の状況は大まかに見て長年続いたデフレを脱却しインフレの時代に突入といわれており、その結果、金利の上昇局面ですが・・・それでも、まだまだ低金利が続いておりますから住宅ローンをご利用検討のお客様にとっては借りやすい時代であることは間違いありません。

但し借り入れは返済が伴いますし、社会情勢・経済情勢で金利動向は変化しますので必要のない借りすぎには注意しましょう。

金利が低い商品を選べば返済金額も減少しますが逆に借入時に低い変動金利の商品は金利上昇時の返済額がUPするリスクもあります。とはいえ…変動金利の住宅ローン商品は『6ヶ月・5年・1.25倍ルール』が有ります。

変動金利の上昇は日銀の政策金利に連動します。

物価上昇・良いインフレ・遅れて給料上昇という好景気のサイクルにならない限り、変動金利の利率は上昇しないと考えられています。また、政策金利の利上げは世の中の景気の先行きを予想しながら慎重に判断されますから、一気に大幅な利上げは考えられません。少しずつ小刻みに上昇すると考えられています。一般的に住宅ローンの変動金利が上がるという事は物価が上がって将来的に、遅れて給料の額面も上がることを意味します。一言でいえば『世の中、全体が好景気!』住宅ローンの借金は『お金』なので物価上昇(インフレ)が起こるとお金の価値が目減りします。ですから必要以上に恐れ、心配する必要は無いのかもしれません。但し、35年間という長期間、何が起こるか分かりません。その時に慌てないように返済計画をしっかり検討してください。後は心の準備もしっかりしておきましょう。


不動産会社や住宅会社ではお客様の希望や取引実績等を伺った上で、この導き出された『借入金』をいかに良い条件で調達できるか、また各金融機関の申し込み審査基準や基本的な融資条件を見比べ、お客様に見合うと思われる2~3社(金融機関)に絞って提案するのが一般的です。ここで借入金額そのものの多さや、毎月の返済額、ボーナスの返済額が本当に払っていけるのか不安になるかもしれません。というよりは確実に不安になるのが一般的です。

実際にはお客様がお選びいただく金融機関や住宅ローン商品によって返済額は様々ですし、住宅ローン商品に関しても最終的にはお客様自身の『自己責任』でお選びいただくことになります。

 

このようなお話をするとお客様より『固定金利か?変動金利か?どちらがお得ですか?』と質問されますが、その質問には金融機関の担当者はもちろんファイナンシャルプランナーも、もちろん住宅会社の担当者や私たち不動産会社の担当者も『この商品がお得です』とは絶対言えないのです。どの商品にもメリット・デメリットがありますから・・・。正直なところ最終的には『お客様ご自身で決めてください』としか言えないのです。その点はご承知おき下さい。」


僕「分かりました。この点は自分でも一度しっかり勉強してみます。」


見付太郎「ありがとうございます。ぜひ勉強してみてください。それでは話を続けます。

金利変動の話は上記の通りですが、35年間の住宅ローンを利用した場合、その全期間安定した返済ができる保証は生身の人間にとって絶対大丈夫ということはありません。

病気やケガのリスクはもちろん、勤務先の倒産等による解雇などのリスクもあり得ます。

そのような場合はどのように返済をすればよいのか事前に検討しておかなければなりません。

最近ではこれらのリスクに備えた住宅ローンもございますのでご検討下さい。

考えればきりがありませんが様々なリスクを認識しておくこと、また対策をしておくことで、どれだけリスクを軽減できるかを事前に検討しておくかが重要です。

ご夫婦で基本的な話をするのと同時にファイナンシャルプランナーや住宅ローンを取り扱う金融機関担当者や専門家に相談して下さい。

 

相談することによって大部分の不安が軽減されることでしょう。

債務者に万が一の事があれば団体信用生命保険により借入金は弁済されるのは有名な制度ですが、他のリスクについてもこの機会に勉強して下さい。

 

ちなみに団体信用生命保険はこれまでに大きなケガや病気をしたことが無い、健康な人なら加入できる保険です。

また住宅ローンの借り入れ条件として団信保険の加入を条件とするのが一般的です。

『まだまだ若くて元気だから大丈夫!』とか『住宅購入を焦っているわけではありません。2~3年ぐらいじっくり考えてから購入したいと思っています。』とよく聞くのですが、そこはやはり生身の人間です。

もちろん焦って購入する必要はありませんし、根拠があって2~3年先というなら構いません。

しかし単に知識取得や購入するための心の準備期間が何となく2~3年必要だと思って『2~3年先』と言っているのであれば、その不安解消の為にしっかりしたパートナー(プロ)に頼ってみるのも一つかもしれません。

そして不安が解消されれば是非一歩進めてほしいと思います。

 

万が一、交通事故などでの大きなケガや思いがけない突発性の病気をしてしまうと残念ながら団体信用生命保険には現実の問題として加入できなくなってしまいます。

住宅ローンをご利用希望の方は是非とも『健康な内』に団体信用生命保険付の住宅ローンを利用しましょう。

安心感が全く違ってきます。もちろん借入金額を上限に加入できます。

万が一の際、残されたご家族に『借金返済の必要が無いマイホーム』という形で資産を残すことが出来ますからね。

勿論、その他に掛けている生命保険はそのままご家族の生活費等に残したままで・・・。

もしもマイホーム取得前に万が一の事が起きてしまえば、残されたご家族はそのまま家賃を払い続けることも考えられます。

出来ることなら最愛の奥様やお子様にそのような不安や経済的負担を残す事は・・・避けられるものなら避けたいですよね。

 

また上記のような万が一に備えた保険に頼る場合以外で、通常の生活をする上で月々の返済額を引き下げ『支払の負担が少ない』、又は『確実に支払える自信がある』と思われる『借入金額や返済額』で計算し直すことも多いと思います。

仮に良地さんが『返済金額や借入金額の多さに不安がある』と住宅会社の担当者に言えば、もしかすると半分ぐらいの担当者は『それなら安心できる返済額や借入金額で逆算してご提案致します。』と言うかもしれません。

 

この考え方は『返済可能額から逆算した安全な資金計画』と言われます。

この考え方も住宅会社や不動産業者の営業担当者から見れば一般的なご提案方法です。

基本的には私も月々の支払額やボーナス払いが可能な方であればボーナス払いも含めたご提案をしております。

 

但し、このご提案方法も悪くはありませんがお客様の状況によってはお薦めしない場合もあります。

なぜなら間違った考え方による安易な予算の縮小は、場合によっては購入する『建物の基本的なクオリティー』まで下げてしまう恐れがあるからです。

予算の縮小は最終手段として考え、まずは月々の返済額を確保する為これまでの家計支出の見直しを行い、その中から返済額に充当出来るお金が捻出できないか検討してみてほしいと思います。

ご自分で自信が無い場合にはお知り合いのファイナンシャルプランナーにご相談すると良いでしょう。

最近では保険代理店などで保険の見直しを含め提案してくれます。良地さんはライフプランを作成してもらったことは有りますか?」


僕「いえ、ライフプランは相談したことがありません。」


見付太郎「そうですか、もしよろしければ、次回知り合いのファイナンシャルプランナーご紹介させていただきます。」


僕「分かりました。是非またお願いいたします。」


見付太郎「また住宅取得資金贈与に関する特例制度等を利用し父母からの援助が得られないか検討してみるのもいいかもしれませんね。」


僕「親にはまだ話してないので、その辺りは全く分かりません。」


見付太郎「本当に足りない部分をご夫婦それぞれのご両親様がいらっしゃれば、相談してみて資金援助をお願いしてみることは悪いことではありません。ご両親様も相談をされて『実は嬉しい』と思っていることも結構あります。人に頼りにされるのは誰でも嬉しいものですがそれが実の我が子であれば尚更だと思います。もちろん良地さんご夫婦や家継くんの為に一肌脱いでくれるご両親様にはこれからも『感謝』の気持ちを持って接するのは言うまでもありません。」


僕「分かりました。今度実家に行った時に、それとなく聞いてみたいと思います。」


見付太郎「是非お話してみてください。援助金の有無は別にしていろいろご両親様もアドバイスしてくれる場合もありますからね。」


夢見子「うちの親・・・多分、いや絶対に口出ししてきそうです!」


見付太郎「そうですか、別にいいじゃないですか。それが普通ですよ。」


僕「自分の親は分かりませんが御祖父ちゃんはもしかしたら・・・」


夢見子「本当?」


僕「分からないけどね・・・、でもちょっとは聞いてみてもいいかも。」


見付太郎「そうですよ、聞いてみないとわからないですからね。いろいろ相談してみてください。

 

その上で予算を下げるのであれば、土地や建物の予算のバランスを考えながら検討する必要が有りますが、私の考えでは建物ではなく、むしろ土地の購入予算を下げるべきだと考えます。

土地の購入予算の正しい算出方法とは・・・

頑張ってご用意できた資金-好みの建物予算=残った予算で買える土地

要するに・・・

総予算-建物予算(諸費用含む)=土地予算(諸費用含む)・・・です!

 

希望するエリアに予算に見合う物件が無いのであれば、思い切ってエリアを広げる、又はエリアを変えて土地の予算に見合う物件を探してみるという選択肢も検討してみる価値があります。

新生活を始めてみないと実感できないことですが10年20年経ってみた時にあなたの満足感を満たしてくれるのは『家』や『庭』であり、その家や庭で幸せに生活しているあなた自身なのです。

『土地』はあまり関係ないような気がします。

 

良地さんも経験があるかもしれませんが友人や知人宅で『素敵な家だな。』と感じた場合、純粋に『いい家ですね。』と褒めてしまうこと、ありませんか?


夢見子「それ、有ります!」


見付太郎「その時にその家のオーナーは『そんなことないですよ。』と口では言いますが心の中では『分かってくれる人がいて嬉しいな!』とか『やっぱりこの家は最高だな!』とか『頑張って建てて良かった!』となるわけです。それが普通です。そして必ずしも人気の新興住宅街やご自身が最初に良いと思って探し始めた地域だけでなく、色々な地域に『素敵な家』はたくさんあります。」


夢見子「確かに~。私の友達も実家は磐田だけどマイホームは袋井に買いました。この前遊びに行ったのですが、すごく素敵で。友達もとても嬉しそうでした!買う前に会ったときは旦那さんの通勤が浜松だから浜松で土地を探していました。でも実際探してみると浜松は土地の値段が高すぎて、磐田で探したそうですが最終的には磐田でもなく、袋井で購入したそうです。」


見付太郎「そうですか。でも私のお客様でもよくありますよ。『土地』と『建物』と『資金計画』を総合的に考えた結果でしょうね。でもご本人たちが満足しているのでしたら結果的には良い選択だったのではないでしょうか。」

 

 

 

 

 

 

10.土地の予算を決めて物件を見に行く前に候補の住宅会社を決めましょう
(個別の現場見学、バス見学会参加等の活用)


見付太郎「先ほど土地の予算を決めるに当たり、安易に建物の予算を縮小するべきではありませんとお伝えしました。

大切な家族を自然(通常の雨、風はもちろん、太陽の紫外線、季節による暑さ寒さ、そして地震、火災、台風や竜巻等の風災害、洪水や津波の水害、そして最近多い土砂災害等の災害)から守ってくれる住まい、大切な家族と共に幸せな生活を営む為の住まい。

住まいは日常生活の場としての機能はもちろん、そこに住まう人を様々な天災、人災から守ってくれるシェルターの役割も担っています。

大切な家族の命を守ってくれる役割があるのです。ここは非常に大事なポイントです。」


僕「静岡県は南海トラフ巨大地震や東南海地震が心配ですしね。全国的には地震や津波も怖いですが、土砂災害や台風被害・大雨による河川の氾濫による浸水被害も多いですね。」


見付太郎「本当に多いですね。自然災害はいつどこで起こるか分かりませんから、いつ来てもいいように備えておくしかないですね。

そこで良地さんにとって本当に安心安全を担保できる建物を検討し、どの会社で建築を依頼するのが安心なのかを事前に検討しておかなければなりません。」


僕「なるほど・・・」


見付太郎「住宅展示場はもちろん、実際に建てた方の住宅を見せてもらい、先輩オーナーに話を聞いてみるのが良いでしょう。親、兄弟、友人、知人、会社の先輩、同僚、上司などであなたが検討中の住宅会社で建築された先輩オーナーが居れば是非訪問し話を聞いてみることをお薦めします。どのような工法なのか、長所、短所も含め聞ける範囲で聞いてみて下さい。『今、自分も真剣にマイホーム取得のための勉強をしていて参考にしたい』と聞けば、聞かれた側も真剣にアドバイスしてくれるでしょう。」


僕「それなら会社の先輩に聞いてみようかな・・・」


見付太郎「いいですね。是非聞いてみて下さい。住宅会社によってはバス見学会を開催しているとこもありますので是非利用してみることです。建築途中の現場や入居宅の訪問が盛り込まれているので展示場以上に参考になると思います。また、建物見学会などは他の検討中のお客様がどのようなことを営業担当者や設計士と話をしているのか?どんなことを気にかけているのかも聞くことができたりします。もしかすると他のお客様と情報交換することも出来るかもしれません。

そのように動くことで話を聞いた住宅会社の『ベクトル(方向と強さ)』がわかってきます。

 

僕「なるほど、確かに先輩も現場見学会は参考になると言っていました。」

 

見付太郎「候補の住宅会社をこの段階である程度決めておくことは今後の『土地選び』に大きな方向性をもたらす事になります。逆に、この段階で候補の住宅会社を決めておかないと、そもそも『建物予算』が把握できませんので『土地予算』をいくにするのかの目安が出ませんし、その住宅会社で検討した場合の『土地概算費+建物概算費=合計概算費(諸費用含む)』が判断できません。全体の総支払額もわからないし、毎月の支払額やボーナス時の返済額もわからない。

 

僕「言われてみれば、確かにそうですね。」

 

見付太郎「そのような状態で住宅営業マンから『お客様のご要望の土地がみつかりました。すぐに見に行き検討しましょう。早くしないと売れちゃいますから!』と営業されて慌てて検討することになってしまいます。

まだ具体的な土地の予算もしっかり算出できていないのに・・・。

そもそも『何となくの予算』ではダメですよね。

『根拠のある資金計画に基づく土地予算』でなければ・・・。

最終決定する際の一番の不安材料はやはり『お金』なんです。

 

僕「確かに・・・そうですね」

 

見付太郎「私も過去、15年程住宅会社の営業マンでしたので・・・何となくわかるのですが・・・この部分は商談の序盤で住宅会社の営業マンは、あまり触れたくない部分かもしれません。下手にしゃべって何も提案できていない状態なのに『高!』と思われて次回の商談アポに繋がらないようでは元も子もないので・・・。」

 

僕「そうだったんですね・・・ですが私も仕事は営業をしているので・・・その気持ちわかります。」

 

見付太郎「そうなんですね。ですが今振り返って考えると本当はこの『根拠のある資金計画』をきっちり、きっちりお客様と打ち合わせできたか?が一番大事だと思っています。逆にこの部分を『適当』とは表現が正確ではないかもしれませんが、あやふやな感じで、場合によっては『お茶を濁す感じで』お客様とのコンセンサスが十分取れていない状況ですと、お客様は商談の始めから最後までずっと不安を抱えながらその住宅会社と商談することになりますよね。」

 

僕「なるほど、確かにそうですよね」

 

見付太郎「住宅会社の営業担当者様にとっては相当な勇気は必要ですが・・・

仮に自社の建物商品の価格と品質の関係性を十分お伝え出来ていて、お客様も商品のクオリティーと価格を十分理解できていれば・・・『お互いwin・win』の一社検討が初めて可能になります。」

 

僕「確かに・・・そういう関係性が出来れば一番いいですよね~。」

 

見付太郎「仮に目安の大きさで予算オーバーするのなら、価格に直結する建物の大きさは減坪等を含めた設計の工夫・提案力により予算は調整可能です。これが『具体的に土地を見に行く前の準備』です。

尚、この部分はどんなに時間をかけて頂いても問題ありません。数社の同時比較はこの段階でおこなっていただき、そこで一番しっくりくる住宅会社と一緒に土地選びをするのがお勧めです。」

 

僕「なるほど・・・」

 

見付太郎「候補の住宅会社が一社に決まっていないと、いざ『候補にしても良さそうな土地』に巡り合えたとしても速やかにプラン作成の提案もしてもらえなかったりしますし、仮にプラン作成していただけたとしても複数の住宅会社との同時商談では『バラバラな商談スピード・商談方法』となることがほとんどですからお客様が求めている一番知りたい、『この候補地に対するプランと見積もり』の確認に時間が掛かりすぎてしまいます。

 

『土地は一点もの』

 

候補地が決まったら早めにしっかり検討し、早めに意思決定することが大事なのはいつの時代も事実です。その時に候補の住宅会社がある程度決まっていれば、すぐにプラン作成及び資金計画の検討ができます。

そして、その気に入った土地が『買ってもいい土地なのか?』『買ってはいけない土地なのか』の見極めと判断ができます。

『買ってもいい土地』と判断できれば当然ですが『土地の申し込み=買い付け証明書の提出』となります。

この判断がスムーズにできるのは、土地選びの前段階で建築会社を絞っていて、その住宅会社や担当者を信頼しているからです。そこが出来ていないと、速やかな決断は不可能です。」

 

僕「そうか~、確かにその通りですね。一社に絞った上で『土地選び』したほうが効率的だし、安心ですね」

 

見付太郎「また、この段階で複数のメーカーを同時検討してしまうと起こりえる話として・・・

A社では『当社は建築できます』

B社では『当社では安全性の問題から建築できません』

C社では『お金を掛ければ建築できますが・・・あまりお勧めではない土地です。当社所有のこちらの建築条件付き土地いかがでしょうか?』

等々、バラバラな回答をされて、また迷ってしまい判断が出来なくなってしまうことが多いと思います。

 

僕「確かに、競合プレゼンだと・・・それも有り得る話しですね」

 

見付太郎「そうなんですよ。でも、実際には・・・ほとんどのお客様がその段階で、まだ住宅会社選びが出来ていないまま、土地を探してしまっているのです。お客様の立場で考えれば、それはそうですよね。場合によってはその会社と話はしているけど本当は商品についてというよりも自分たちの求める家として相応しいかわからず悩んでいるのですから。

よくあるケースでは『資金』が不安で、その会社1社に絞り込むことが出来ていないからです。

ですから自己防衛策として複数の候補の住宅会社を同時検討しますよね。もし、私がごく普通の一般人で不動産の事や建築に詳しくないのであれば・・・どのように検討を進めていけば良いのかわからないので・・・そのように行動すると思います。

ですが・・・これはあくまで私からのご提案ですが・・・

私個人の場合・・・これは何を購入するかは別にして・・・『この会社に任せよう』って思ったら常に1社検討です。お金の部分が不安になるようなお買い物でしたら尚更です。その会社の『基本スタンスやベクトルの向き』を事前に検討しておき、初回折衝時に最も大切な『お金の不安を消去してから』その商品の購入の為の商談に臨みます。もっと言えば事前準備の段階で徹底的に自分なりの調査を行い、自分自身のスタンスを決めてから行動しています。ですから最終的な金額は当然ですが自分の夢を実現するために必要な費用として、一切値引き交渉などせずに商品を購入します。それが正規で妥当な価格であると信じて。もちろん担当営業マンへも最初からそのように伝えておきます。そうすると・・・ほとんど全ての担当営業マンは私の期待以上の提案とサービスをしてくれます。

ですからお互いwin・winの関係で契約しています。

良地さんも普段のお仕事で営業マンという事であれば・・・この気持ち分かりますよね。

 

僕「すごく分かります。こんな風にお客様と関係性が築けたら、マジで物凄く頑張っちゃうと思います。」

 

見付太郎「そうなんですよ。これって、あまり知られていない超裏技ですよね。

そもそも『注文住宅』なんですから、住宅会社もお客様のご注文に合わせプラン作成しています。

お客様のご要望に100%以上で応えようと住宅営業マンや設計士、関係会社の人たち、私も含めた取引関係業者も一生懸命頑張っています。最近ですと自宅でリモートで仕事もできますから、残業になろうが、午前様になろうが・・・。

『お客様にとってのマイホーム造りのチーム』の人たちの努力と知恵の結晶として建物プラン及びそれに伴うお見積り書が提出されます。ご提示の価格はきっと嘘偽りのない正規の価格です。もちろん『お互いwin・win』になる為の。

ですから私は提示された見積もりに対して値引き要求など、申し訳なくてとてもできません。

 

金額が予想外に高く、合わないのであれば『どうすれば自分の予算に近づけることが出来るか?』を真摯に営業担当者や設計士に相談します。そうすれば相談された側も真摯に相談に乗ってくれ、最良の解決策を提案してくれます。

 

しかし、複数の同時検討では・・・正直厳しいかもしれません。各会社の思惑に惑わされ、更に悩むことになるでしょう。

一般的にほとんどのお客様がそのまま候補になるかどうかも本当はまだ良く分からない中で、とりあえず数社に競合プレゼン提案をさせ、住宅会社選びをしています。当然ですが、土地案内のその日に結論は出せません。

 

この点はお客様もごく自然な行動として競合させておりますから仕方ない部分もありますが、『この進め方、やり方』はどうなのだろう?と毎回いつも、本当に思います。

その方にとっては、その時点の数社はどこも候補の住宅会社ではあるかもしれませんが、住宅会社側からすれば競合状態ですから『お客様の意向を最重視した提案』というより、『いかに競合他社の戦略を検討しながら、自社での建物契約受注できるか?の提案』となってしまいます。

これでは『本当にお客様想いの最良のマイホームのご提案(コンサルティング)』につながるはずもありません。」

 

僕「自分の仕事でもよくあります」

 

 見付太郎「営業の経験がおありの方なら誰しも有りますよね。それでも・・・やはり・・・あくまで一不動産業者から見ればお客様自身が検討する順番がそもそも間違っているのでは?と感じてしまいます。このような状態でしたらそもそも土地を見に行く段階ではないのです。

 

僕「なるほど、そうかもしれません」

 

見付太郎「 競合の1社は明日プレゼンをしてくれるかもしれませんが、もう1社は翌週の展示会のアポイントを経て、そのさらに翌週に土地案内・・・。そのまま土地が見つかれば更に翌週建物プランの提案と概算見積書のご提出・・・。要するに複数の住宅会社を土地選びの局面まで同時検討してしまうと、それぞれの住宅会社のそのタイミングでの立ち位置によって、本意ではありませんが『足を引っ張るような営業トーク』や最悪のケースですと『他社の誹謗中傷合戦』を誘発してしまい、結局のところ『お客様自身が悩むだけ』になってしまいます。

確かに競合プレゼンは昔から建物を検討するお客様は常ですし否定はしません。もちろん私もそのように営業してきました。しかし不動産屋さんになって改めて感じたこと・分かったことは、既に『土地がある人』や『建替えのお客様、時間的制約が一切ないお客様』はそれでも良いでしょう。

 

ですが良地さん・・・あなたは『土地から』購入のお客様です。

土地選びの最終局面で決断する際は・・・こちらも焦らすことが本意ではありませんが・・・

現実的には・・・どうしても一点ものの『土地購入』ですから判断は早くする必要があります。

やはり土地を具体的に探す前、見に行く前に候補の住宅会社=パートナーをある程度決めておく必要があります。

『土地から』購入ですから最初は具体的な土地がその時点で無くても問題ありません。

具体的な間取りを比較検討しなくても、住宅会社や担当者の本質を判断する材料は他にも山ほどあります。

提案力やサポート体制も含めてしっかり検討することが大事です。」

 

僕「なるほど、目から鱗です。その通りかもしれません。僕たちもそんな感じで進めようと考えていました。でも全く逆でした。ありがとうございます。」

 

夢見子「本当に。良く分かりました。」

 

見付太郎「ありがとうございます。そこを理解していただくことは今日お伝えしたい最大のポイントの一つです。住宅会社の担当者にあなたがおおよそ必要な家の大きさを伝えれば、大体の建物本体予算が出てきます。

 

仮に4人家族で一般的な大きさ32坪(4人×8坪/人…一般的な目安は7~8坪/人)とし、仮に・・・

 坪単価110万円の建物でしたら3520万円(消費税込み3872万円)となります。

 坪単価100万円の建物でしたら3200万円(消費税込み3520万円)となります。

 

 尚、坪単価の高さと建物のクオリティーは通常一致しており『なぜ高価なのか?』の理由を知ることが大事です。

 初期投資が相対的に高価でも長い目で見たら逆に安価(お得)ということもあるのです。

全く同じクオリティーでわざわざ高い方を選択する人はほとんどいませんが、その違いをしっかり理解されたお客様は一見高いと思われがちな高性能で高価な住宅でも購入されている方が大勢いらっしゃいます。

またこのような価値観を持って購入された方は相対的に満足度も高いと思います。

 

当然新築時に住宅ローンを組みますので相対的に高いコスト部分の差額も毎月の返済に含めて支払うことが出来ますが、逆に最初に安価な住宅はそれなりの理由が有ります。10~15年後くらいから外壁塗装や床下防蟻処理等のメンテナンス費用として合計100~150万円のお金がかかり始めます。ちょうどお子さんの教育資金がピークに達する時期とほぼ重なると思ってください。その時は当初の返済額に追加で短期間のリフォームローンを組み二重の返済をするか、お手持ちの現金一括で支払うかのどちらかを選択することになります。その時お金が工面できなくて放置すれば下地の外壁がどんどん劣化し最終的には塗装では対応できず外壁全面貼り替えの必要性も出てきます。こうなってしまうともはや数百万円はかかってしまいます。要するに住宅も自動車と同様車検や日常のメンテナンスが必要なのです。

そのメンテナンスサイクルがどのくらいなのか、その時のメンテナンス及び修繕費用がどのくらいなのかを知っておくことも大切です。」


僕「なるほど。最初の先行投資も必要ってことですね。」


見付太郎「その通りです。無駄なものには1円だってかけたくはないですよね。無意味にお金は使う必要はありません。でも本当に必要であればその対価を支払うことは普通にあることです。ご自身のお仕事に置き換えてみると良く分かると思います。『本当はこちらの商品がお勧めだけど、今回のお客様(クライアント様)は予算の関係でこちらの商品を提案しておこう。本当はこちらの方が良いけど・・・』的なことです。」


僕「たしかに自分の仕事に置き換えると分かりやすいですね。」


見付太郎「どんなものでも『金額の差はクオリティーの差』です。」

 

 

 

 

 

11.土地の予算内で市場に出ている物件の把握をしましょう


見付太郎「これまでの過程で仮に土地の予算が把握できたとします。ここから希望エリア内の『土地選び』を行います。

土地情報は今やインターネットに多数の物件情報が掲載されていますので検索すればすぐに見つかる時代です。

不動産業者としても売主様からお預かりした売却物件を出来るだけ早く、そして手間無く買主様を見つけたいのが本音です。

当然ですが最大限インターネットの利用をします。不動産業者専門のデータベースのレインズをはじめ、アットホームやスーモ、ホームズといった大手ポータルサイト、各不動産会社のホームページにも当然物件情報は掲載されています。

良地さんも不動産物件情報サイトは見られていますか?」

 

僕「はい、TVのCMで宣伝している『アットホーム』とか『SUUMO』です。」

 

見付太郎『やっぱり見ていますよね。今の時代、皆さん同じように見ています。因みにその中で何か気になる物件は無かったですか?」

 

夢見子「実はちょっと気になっている土地がいくつかあります。でも思っていた以上に売っている土地が多くて、どれを選べばいいか正直わからなくて・・・。」


見付太郎「本当にそうですね。たくさんありすぎて迷っちゃいますよね。例えば浜松市内や磐田市内で物件を探す場合、良地さんも見ている先ほどのアットホームと呼ばれる大手サイトだけでも常に浜松市内1700~1800物件、磐田市内だけでも300物件前後が登録されています。

実際の選び方は、それらの中から予算的に候補になりそうなものをピックアップします。

予算金額の前後100万円程度の範囲で探すのが良いでしょう。仮に予算1000万なら900万~1100万程度でとにかく情報を集めます。

対象物件が10物件以上あれば比較検討がしやすいです。

もちろんそれ以上の物件情報が有れば20物件でも30物件でも確認します。」

 

夢見子「今住んでいる近くに売っている物件が出ているんですが、写真では広くて良さそうに見えるけどよくわからなくて・・・。なんか道も狭そうだし。」


見付太郎「道路の事は土地選びの際は最重要課題ですからね。しっかり見極めが必要です。

但し、どの土地でも言えることですが・・・

この段階で大事なことは検討可能な物件が、どのような欠点(リスク)があるのかを知ることです。

そもそもの話、どの物件も100点満点ではないはずですが、そのマイナス部分が、どのような理由であり、自分にとってそれはどの程度のマイナス点なのかを判断することが大事です。

世間一般的にはマイナスでも自分たちにとってはマイナスではない・・・むしろプラスの場合もあります。

そのような見方をすることで・・・ダメだと思っていた物件が、自分たちにとっては最良の物件になる(化ける)可能性があるということです。」

 

夢見子「正直・・・そういう発想はありませんでした・・・」

 

 見付太郎「それが普通ですよ。どのお客様も自分たちの理想の立地や予算、条件にぴったり合うものを探してますから。ちなみに・・・これまで私がお客様や住宅営業マンへご紹介・ご提案し、ご成約を頂いてきた物件は『インターネット上のどこかに掲載されていた物件』です。不動産業者しか閲覧できないレインズにも物件情報はありますが、アットホーム・スーモ等のポータルサイト・不動産協会サイト・全国各社の不動産会社のホームページ等、必ずインターネット上に載っています。それを許される時間の範囲で可能なだけ検索しお客様や住宅営業マンにご提案しているのです。『時間』と『やる気』があれば私だけでなく、全ての不動産業者が同じように出来ます。

よくあるお話ですが・・・お客様より『インターネット掲載物件は全部見ていて知っていますけど、なかなか自分の希望に合う物件がありません』とか、住宅営業担当者様より『今回のお客様・・・結構インターネットをよく見ており、インターネットに出ている物件は全部ダメです。インターネットに載っていない掲載前の水面下の最新裏情報・・・ありませんか?』と言われるのですがが・・・そもそも、そのような物件は基本的にありません。ありませんというのは語弊があるかもしれませんが、基本的には不動産業者も早く買主様を見つけて売り主様を安心させてあげたいと考え活動しますから・・・今の時代インターネットにはすぐにUPしますよね。

ですから結論的に言うと・・・お客様の土地選びのタイミングで『インターネットに掲載されている物件から自分たちにとって最適な物件を選ぶ』という事が最善策となります。ただ・・・どれを選べば良いかが分からない・・・。実際はこのようなことが起きているだけだと思います。しかし、本当に膨大な情報量の中からたった1つの物件を選ぶのですから、ちょっとした高度なテクニックは必要です。

ちょっとした高度なテクニックとは『一瞬で見極める判断力と行動力』・・・これしかありません。

 

 

 

 

 

 

12.物件探しはあなたが信頼できる業者1社に絞る

 

夢見子「不動産のことを気にかけてみると『物件』も多いですが『不動産屋さん』も意外と多いですよね。」

 

見付太郎『そうですね、磐田エリアの不動産を取り扱う不動産業者は地元磐田市内の業者だけでも100社以上あります。」

 

夢見子「そんなにですか?」

 

見付太郎「実はそうなんですよ。また売主様が自分の不動産を処分(売却)しようとしたらどうすると思います?」

 

夢見子「私だったら身内の誰かで不動産関係のお仕事している人がいないか家族に相談すると思います。それか友達に『不動産屋さんで誰かいい人知らない?』て聞くと思います。」

 

僕「自分もそうするかな~。」

 

見付太郎「そうですよね。でも実は、その売主様の身内や友人で仮に不動産業に関係する人がいたとしても、それらの縁故関係者が必ずしも磐田にいるとは限らないですよね。浜松市、袋井市、掛川市、少し離れますが静岡市や豊橋市などの近隣市町村や県外の不動産業者に従事している場合もあります。つまり良地さんが希望するエリアの物件を必ずしも地元の業者が直接取り扱っているという確率の方がむしろ少ないかもしれません。」

 

僕「なるほど。必ずしも地元の不動産屋さんとは限らないってことですね。」

 

見付太郎「そうなんですよ。高額な不動産ですから売主も慎重になりますし、知らない不動産業者に頼んで騙されたくないとも思っています。ですから可能であれば信頼できる知り合い又は何かの伝手を頼りに不動産業者を選びたいと思うのは自然なことかもしれません。」

 

僕「たしかにそれはありますね。」

 

見付太郎「あと、もう一つ突っ込んでお話すると、不動産業者はそれぞれ得意、不得意が驚くほどはっきり分かれます。

アパートやマンションの紹介を得意にしている不動産業者、自社でアパートやマンションを建てて入居者賃料を稼いでいる不動産屋業者、それらの賃貸物件を管理することで管理収入を得ることを得意とする不動産事業者、また店舗や工場・倉庫等、事業用の大きな不動産を扱うことを得意とする不動産事業者、一戸建ての建売住宅を企画運営~販売を得意とする不動産事業者、そして一般的な戸建て住宅向けの土地や中古住宅の仲介業を得意とする不動産業者。他にもまだまだ。

一括りで不動産屋といっても個々の不動産業者はやっていることがバラバラです。

また、インターネットが無ければ希望するエリアの土地情報を取り扱っていそうな地元の不動産業者に何社も電話して探すこととなりますが、そのような探し方は昨今あまり現実的ではありませんね。

時間と労力の無駄だと思います。また、依頼を受けた不動産業者も同じように、結局のところ膨大な情報が集まるインターネットの流通物件の中から選ぶという作業が必要となります。

 

土地を探し始めたお客様がどこの住宅会社や不動産業者を訪ねて相談しても、紹介される物件は『どこも一緒』という経験をされますが、結局のところ上記の話になり、単に同じ物件に対し営業マンの数だけ増えていくだけです。やはり信頼できる不動産パートナーに相談する、見てもらうことをお薦めします。」

 

僕「なるほど、それはそうかもしれませんね。」

 

見付太郎「今回、良地さんはマイホーム購入をお考えですよね。つまり一般戸建て住宅向けの土地探し&土地選びとなります。そこは当社が一番得意とする分野です!」

 

僕「それなら良かった~。是非お願いしたいです!」

 

見付太郎「ありがとうございます。是非お任せください。」

 

 

 

 

 

 

13.土地は唯一無二の代物


見付太郎「土地は全く同じものが二つとない特殊な代物です。何だか結婚と似ていますね。

まさに『ご縁』あっての代物です。また不動産流通の世界では、昨日まであった物件が今日あるとは限りません。常に流通していると思って下さい。」


僕「たしかに結婚と似ているかもしれません。僕はおかげで最良のパートナーと結婚出来ました!」


見付太郎「ごちそう様です(笑)。でも夢見子さんと結婚できたのは、夢見子さんがたまたま独身で、尚且つ結婚のご意思がその時あったからですよね。」


僕「そうですね。僕の一方的な思いだけでは結婚できませんから。」


見付太郎「そうですね。実は土地購入も全く同じです。土地を売りたい売主様と土地を買いたい買主様の意思とタイミングが合わないと成立しません。」

 

夢見子「確かに・・・( ´∀` )」

 

見付太郎「不動産購入の場合、実際には土地見学→購入申込書(恋愛であればラブレター)を記入→相手方(売主様側の不動産業者)が申込書を受領、そのタイミングにその物件があれば基本的に購入(恋愛であれば結婚)できますし、他の申込者が先に申し込みすれば当然購入できない場合もあります。そのことは予めご承知下さい。何年も売れてないから大丈夫という保証はありません。良地さんが検討するのと同時に別の知らない誰かが検討している場合はよくあります。又、稀ですが買主から購入申し込みの後、契約締結前に売主の気が変わり『やっぱり売るのは止めた』ということもあり得ます。この場合、買主にとっては非常に残念に思われますし、本当にがっかりしますが・・・それも起こりえる話で致し方ありません。もちろん契約締結前ですから売主にも一切のペナルティはなくキャンセルできます。買主様とすれば『ご縁が無かった』と諦めるしかありません。」

 

夢見子「パパはラッキーだったね( ´∀` )」

 

僕「そうだね・・・確かに・・・まぁ、そういうことにしておこうか( ´∀` )」

 

夢見子「何・・・それ・・・」

 

見付太郎「まぁ、いいじゃないですか。良地得太郎さんも夢見子さんも、お二人とも素敵ですよ!お二人が結婚されなければこんなにかわいい家継君も生まれてないのですから( ´∀` )」

 

夢見子「そうだね~( ´∀` )」

 

見付太郎「話が少し逸れましたが、話を不動産に戻しますね」

 

僕「ハイ、お願いします!」

 

見付太郎「今、インターネット上に掲載中の不動産であったとしても、売主様が価格を下げたタイミングで売れてしまう場合もあります。また一般的な価格相場より少し高めの価格設定をしている物件も多数存在しますが、買主側が『適正価格なら買いますよ』といわゆる値引き交渉を行い、売主が承諾すれば契約成立となるケースもあります。不動産物件はどの物件でも言えることですが、すぐに買い手がつくこともあれば逆に何年も買い手がつかないこともあります。これは売主の土地を売却する事情や緊急性の大小により物件の売りだしスタート価格が周辺相場に対して高い場合もあれば低い場合もあるからです。売主の売却の事情により早く売りたい場合、不動産業者は相場より低く売り出し価格を設定し募集します。逆に急いでいなければ高めに設定します。依頼してくれた売主の気持ちを考慮し少しでも高く売ってあげたいというのもまた『人情』だからです。
また一般的に人気がありそうな需要のあるエリアで不動産業者が丁度いい大きさ、ちょうどいい価格の売物件をたまたま預かる場合、あえて一般広告せず、直接来店したお客様又は不動産仲介取引に直接干渉しない=買主の仲介手数料を受領しないことを約束した『住宅会社』の顧客のみに紹介するというケースもあります。
少し難しい話になりますが、もし売主様と不動産会社の媒介契約が『専任媒介契約』であれば成約時の売主様側(片手)の仲介手数料はほぼ確定します。

しかし専任媒介契約の場合、不動産流通機構の専用サイト(レインズ)に登録義務が生じ、全国すべての不動産業者の力を借りて買主を探すことになります。仮に一般媒介契約であればレインズの登録義務もありません。

他の不動産業者に頼らなくても自社のお客様だけに紹介し、成約できれば売主買主双方からの仲介手数料を両手で見込めるわけです。

これは成約した時に不動産業者が売主及び買主から仲介手数料を受け取りますが、不動産業者とすれば『両手でおいしい物件』と思えるわけです。『良い・悪い』は別にしてほとんどの不動産業者が本音のところ、この『両手仲介』を目指しています。

しかし、この両手仲介取引は売主様からの売却依頼がそもそものスタートとなっており、先に売主様と一般(又は専任)媒介契約を結んでいます。不動産業者はその後、売主様の希望条件に見合う買い手を探す活動を行うので、どちらかといえば『売主様の意向が優先される取引』となりがちです。

たまたまこのような物件に出会った買主様は、他の不動産業者では紹介されなかった『未公開物件、掘り出し物件』と耳元でささやかれ、誤解してしまうこともあるかもしれません。買主にとって『本当に良い物件か?』『本当に良い交渉代理人か?』どうかは『?』かもしれません。あなたのご希望をしっかり理解し、あなたの為に一生懸命頑張る代理人(買主側の不動産仲介業者)をその取引に入れることができれば、その物件の欠点(マイナス40~50点の部分)をしっかりアドバイスしてくれるはずですが、売主様の代理人である仲介業者と同一(両手仲介)の場合、買ってくれそうなお客様(あなた)にその取引の成約を目指すに当たり、わざわざデメリットになるような事項は積極的には教えてくれない可能性があります。買い手である一般人の良地さんが物件の欠点(リスク)の確認や推測をすること、少しでも有利な売買条件交渉するのは正直難しいかもしれません。」

 

僕「媒介契約にもいろいろ種類があるのですね。買い手の私たちは何を注意すればいいのですか?」

 

見付太郎「アットホームやスーモなどのポータルサイトで言うと、その物件を取り扱っている不動産業者が下の方に記載されています。そこに取引態様が『専任媒介』または『専属専任媒介』と記載があればそれが売主側仲介業者(売主より直接売却を依頼された不動産業者=売主の利益を最大限確保するために頑張る不動産業者)です。値引き交渉や様々な取引条件について売主の利益を第一に優先して取引することを目指しています。具体的に言えば売買価格については出来るだけ値引き交渉があっても安易に値下げに応じないスタンスを保ちます。契約書面ではじめて見かける『契約不適合責任≒民法改正前は瑕疵担保責任』で言えば、地中埋設物が発見された場合の責任負担に関し、『契約書第○○条の契約不適合責任に関し、売主は責任を一切負わない』という特約を、わざわざ記載してくるような不動産業者は特に注意が必要です。これは売主にとっては都合の良い取引ですが、買主にとっては不安材料でしかありません。そこを公平に責任担保するためには地中埋設物の取り扱いをしっかり契約書に記載してくれるように交渉してくれる、買主目線の不動産業者が必要です。これが買主側仲介業者を入れる最大のメリットなのです。地中埋設物の話はほんの一例であり、何がリスクになるか分からない不動産取引ですから、どんな事項に対しても買主のあなたを守ってくれる買主側仲介業者の存在は重要と考えております。」

 

僕「不動産広告の見方も良くわかりませんが、いろいろ有るのですね。僕たちは素人なので場所と面積と金額重視で見ている感じです。」

 

見付太郎「一般の方はそれが普通です。本当はこのような話はどうでも良いのかもしれません。ですが不動産取引の世界は本当にリスクが多いので、知っておいて損はありません。」

 

 

 

 

 

14.いわゆる『一般的に売れそうもない物件』が売れる時

 

見付太郎「因みに当社が契約しているとある広告サイトの掲載料ですが1~10物件までがセットで1枠15,000円(月額)、それ以上の場合は段階的に広告掲載料がUPします。いずれにしても広告宣伝費が経費としてかかりますので、当社のような小さな会社では正直なところ毎月の広告宣伝費はきついです。それが複数の広告となると尚更きついです。」

 

僕「広告宣伝費って意外とかかるのですよね。」


見付太郎「売却希望価格は売主様の想いや物件を取得した経緯、又は価値観(購入した当時の価格など)により決定されることも多くあります。もちろん相談された不動産業者は査定時にプロとして現時点での一般的な相場やその物件自体の状況から判断し妥当と思われる価格はアドバイスしますが、売主様との打ち合わせの結果、必ずしも査定通りの価格で値付けされているわけではありません。それゆえ当社から見て明らかに売りづらい物件(理由はともかく売主の売却希望価格が高く、当社の評価する売買妥当価格とのギャップが大きい場合など)は広告掲載料が必要なインターネットや折り込み広告はせず、来店や現地看板の問い合わせがあった時のみに紹介する場合もあるのです。私から見れば『一般的に売れそうもない物件』ということです。ですからなるべく経費を掛けず売却したいと思うのです。

売主様も相場とのギャップがあるのは承知の上で売却依頼しています。『特に急ぐ必要はないから、いい条件のお客さんがいたら紹介して下さい』というレベルですから問題ありません。もちろんこれらの物件に問い合わせがあった場合、なぜ相場より高いのかの説明はさせていただきます。不動産仲介業者としては『売主様&買主様、双方納得の取引をお手伝いする』が当たり前ですから高い理由を了承した買主様は成約となります。

また『相場レベルの価格で交渉できれば買いたい。』とおっしゃっていただければもちろん交渉もさせていただきます。

ただし中には交渉が一切できない物件もあるのも事実です。その時はきちんとそのようにお伝えいたします。」

 

僕「土地の価格交渉って結構できるものなのでしょうか?」

 

見付太郎「物件によりますが可能です。これも売主様との交渉なので一概にいえませんが、早めに売りたいと思っている売主様の場合は交渉の結果、お値引き(指値)が通る場合も結構あります。また私もインターネットでは見つけられなかった他業者物件をたまたま現地で発見する、または問い合わせした不動産業者がインターネット等に広告していない『ちょっと売りづらい、または苦戦している物件』を紹介してくれる場合もあります。不動産業者としては経費と売りづらさを考慮しインターネットサイトで広告していないだけの場合もありますし、高齢の不動産業者の取り扱い物件でも同じようなことがあります。しかし、たまたまその物件のあるエリアで探していた買主様にとっては『インターネットに載っていない掘り出し物件』と勘違いしてしまうこともあるかもしれません。その物件が買主にとって『買っていい物件』なのか『買ってはいけない物件』なのかは、やはり信頼できるパートナーに相談する、見てもらうことが大事です。」

 

僕「確かに・・・本当にそうですね」


見付太郎「ちなみに当社は仮に自社物件に飛びついて購入しそうなお客様でも、必ず一旦引き止めていますからご安心ください。と言うより『この土地買います』と言って申し込み頂いたとしても1週間も経たないうちに『後からいろいろ考えたけどやっぱりやめます』と言われる方が辛いのです。当社はともかく売主様を相当がっかりさせてしまいますので・・・。
正式にお申込みいただく前に少なくとも1日2日は冷静に考えてみることをお薦めしております。

 

 

 

 

 

 

15.『売れそうもない物件の代表』となってしまった日本中の沿岸部の土地

 

見付太郎「余談ですが東日本大震災以降、磐田市の福田地区、竜洋地区、袋井市浅羽地区は特に津波の風評被害を受けており、一般的になかなか買い手が付きづらい状況となっております。

現実問題として当時は避難勧告も出されましたし、その後沿岸部には鉄骨造の避難タワー(掛塚、駒場、大中瀬、福田、松原)や命山(浅羽)もできましたから無理もないことです。

この地域の沿岸部はもちろん、浜松市の沿岸部、静岡県内全ての沿岸部、いえ北海道から九州沖縄まで沿岸部という沿岸部は全て同じかもしれません。海に囲まれた島国の日本全てが同じ状況かもしれません。これらのエリアの物件は価格相場の下落が大きくなっております。」

 

夢見子「私の実家も浜松市南区ですので津波の事は心配です。他人ごとではないです。天竜川の洪水ハザードエリアも気になります。」

 

見付太郎「そうなんですね・・・。確かに心配ですよね。これからマイホームの為の土地選びをする方にとっては少しでも安心・安全な土地を選びたいですよね。そのお気持ちは十分わかります。ただ、ここで一つお伝えしておきたい事が有ります。たまたま今は津波や洪水ハザードについての話題ですが、自然災害のリスクは水害や土砂災害だけではありません。

 

見付太郎「でも、実際・・・正直な話、津波や天竜川の洪水ってそんなに滅多に起こることではありませんよね。どのぐらいハザードマップを気にするか?の話ですが・・・。また、特に県外のご出身のお客様に多い気がしますが、浜岡原発周辺エリア(特に31km以内の避難区域内の市町)についても更に気にする方も実際いらっしゃいます。これは浜岡原発から半径31kmの範囲内が浜岡原子力発電所(御前崎市)の事故に備える避難区域指定されておりますので浜松市は範囲外ですが磐田市を含め東側の市町が該当します。具体的には磐田市・袋井市・森町・掛川市・菊川市・御前崎市・牧之原市・島田市、焼津市・藤枝市・吉田町が該当します。

 

静岡県、浜岡原発の避難区域を11市町31キロ圏に - 日本経済新聞 (nikkei.com)

 

 

これらについては不動産を扱うものとして非常に憂慮しています。たいへん不謹慎かもしれませんが実際に震災が起きて、

『だけど心配されていたこの地区に実際は津波が来なかった。又は津波被害はごく一部で最悪の最悪を想定した『内閣府』や『静岡県』の津波被害想定ほどは被害が無かった。』という実績が判明するまで相場は下がり続ける・又は既に底値であれば底値で推移することが予想されます。その震災は今日かもしれませんし、明日かも知れません。もしくは1年後かもしれませんし、50年後、または100年後、1000年後かもしれませんが・・・。

勿論、その実績が判明するまでの間、これらの地域の地価上昇は余程の事が無い限り見込めません。

極論を言えば磐田市に『首都機能を移転する』・『オリンピックを誘致する』・『世界的に有名なテーマパークを誘致する(例えば仮に磐田ディズニーランドとか磐田ユニバーサルスタジオとか・・・)』など、磐田市または周辺都市に今現在検討されていないような劇的なプラス要因が無ければ地価の上昇は見込めません。まして『少子化の時代』、『土地余りの時代』と言われている中、このエリアの地価上昇する要因は今のところ見つかりません。

しかし下記の考え等によりあえて納得して買うというのであればもちろん反対はしません。

既に底値感がありますし逆に永住目的であれば広くてお値打ち物件も豊富にあり選択肢が多いエリアかもしれません。

竜洋地区の国道150号線付近は一般的な住宅用地なら売買相場は8~15万、福田地区は5~15万位で探す事ができます。

またこのエリアの土地を購入後、将来売却することがあった場合でも次のような考え方が出来る方なら積極的にお薦めしても良いかもしれません。

 

① 『買った時と同じ金額で売れれば上出来。坪単価8万円で購入したけど30年後同じく8万で売るとしたら土地の利用料とも言うべき固定資産税・都市計画税を払っているだけ。固定資産税評価額も低く、むしろ税金が安いのは嬉しい。

「土地は資産」とよく言うけれど、買った時と売った時の価値が同等なら実質土地代金はほとんどかからなかった。と考えることもできる。

 

②むしろ街中で利便性が良い人気があるエリアの土地は買った時と売った時の土地価格相場の変動が大きいかもしれない。磐田市内の人気物件もバブルの時は坪単価60万もしたなんて聞くけど今はせいぜい15~35万だし。まして今後バブルなんて2度とないと思う。損得ではないけど・・・。

 

③考えてみれば土地よりもむしろ建物の耐久性による減価償却の方が大きいかもしれない。仮に土地代分だけでも購入時と同等価格で売買できれば土地代分は銀行に貯金していたのと同じだな。

 

④土地建物合計の総額も低く抑えることもできるし低金利とはいえ借入金を抑えることもできる。浮いた資金を子どもの教育資金の貯金や自分たちの老後のための個人年金の積立ができるかもしれない。

 

⑤また土地価格が多少値下がりしたとしても、そもそも購入金額が安かったので気にしない。底値で買った株が同等価格をちょっと下回る価格で売却するのと同じ。それよりも快適な住環境を何十年も堪能できたこの土地は自分たち家族にとって良い土地だった。ありがとう。

 

⑥当初は高台で探したが高台は隣接地との高低差が付もの。RC擁壁などの工作物も50~60年の耐久性とすれば、場合によってはそのサイクルで何百万円、場合によっては一千万円以上もメンテナンスコストがかかるかもしれない。

 

⑦高台エリアの大型分譲地のきれいな街並みにあこがれ、またイメージ的に『新しい街は付き合いが楽』という魅力に魅かれ検討当時はあまり工作物の耐久性やメンテナンスコストは気にしていなかったけど、工作物の費用も土地代金に含まれているということは自分の子どもあるいは孫の代に補修または再施工する必要がある。その時、当然何百万もかかる。将来、子どもや孫が『そこには住まない』と言えば売却しなければならないが、『古い分譲地の高低差のある土地ほど売りづらい物件は無い』と不動産屋から聞いたことがある。

 

⑧大規模分譲地は開発行為施工業者が大規模に造成するからこそ分譲地全体でコスト管理しているし、一区画ごとの擁壁費用も分譲地全体で案分され、また販売価格にも土地代金に含まれているため気にも留めなかったが、将来的な擁壁のメンテナンスコストの事は重要事項説明でもほぼ触れられていない。せいぜい『工作物の確認、許可、検査済み証があるから構造的には大丈夫です。』との説明しかないが擁壁付の土地は将来売る時は擁壁の経過年数と耐久性の残存期間の問題が必ず浮上し、買い手から敬遠されやすい土地と聞いた。となると相場より極端に安くしないと売れないかもしれない。そう考えると建売住宅を購入する場合の構造の強度や耐震性、耐久性の質問をした時の業者の『建築確認申請許可、検査済証があるから大丈夫。』と言うのと同じだな。まして隣接地と2m以上の高低差があれば静岡県建築基準条例第10条(がけ条例)の適用を受ける土地として相当な擁壁等の工作物が必要となってしまう。とても心配だ。

 

⑨それに比べ沿岸部は平坦地が多く、高低差も少なく工作物のメンテナンス費用の心配はしなくても良さそうだな・・・。

 

まだまだきりなくありますがこれらの前向きな?考え方ができれば十分検討の価値があるかもしれません。

確かに沿岸部エリアは内陸部に比べ津波被害のリスクが高いのは事実ですから震災が発生した場合の避難対策は常日頃から家族で話し合い決めておくことが大事です。小中学校の屋上や避難タワーなど、とりあえず海抜12m以上の場所にすぐ避難することが大事です。

命だけでも助かれば必ず復興はできます。それは東北の被災地の復興に関する報道からも伝わってきます。

 

※見付太郎のいう磐田市の内陸部とはごく一般的な磐田市民の心理的な安心感が得られると推測される、東海道新幹線の堤防より北側で海岸線から概ね5.5km~6kmの距離を指します。

また公式なものは静岡県公式ホームページサイト『ふじの国 静岡GIS地理情報の南海トラフ地震被害想定』をご確認ください。

参考に各自治体のホームページの各種ハザードマップ・立地適正化計画も併せてご確認下さい。

 

竜洋も福田も大半の場所が内閣府や静岡県が作成した津波浸水想定エリアは該当しません。

これは下記磐田市ハザードマップをご確認いただければ明白です。

 

磐田市ハザードマップ|磐田市公式ウェブサイト (city.iwata.shizuoka.jp)

 

また、東日本大震災以降、磐田市でも高さ14mの防潮堤を造成工事中です。

磐田市公式ホームページより抜粋

磐田市では、南海トラフ巨大地震で想定される最大クラスの津波から内陸部を守るため、高さ14mの海岸堤防(防潮堤)を海岸線11kmに整備しています。既存の防災林のかさ上げや補強等の整備(静岡モデル)を県と連携して実施し、1日でも早い防潮堤の完成を目指します。

 

海岸堤防(防潮堤)整備事業|磐田市公式ウェブサイト (city.iwata.shizuoka.jp)

 

上記の磐田市公式ホームページ 令和4年度防潮堤事業計画PDFより一部抜粋

磐田市の海岸沿いは、太平洋に面していることから「津波の到達時間が短い」という特性があります。また「沿岸部に多くの人口・資産を抱えている」という特徴を持っています。 磐田市では、安心して暮らし続けることができるまちづくりを進めるため、静岡県第4次地震被害想定のレベル2※1 に対応した「静岡モデル」※2 の防潮堤を、1日でも早い完成を目指し静岡県と連携して整備しています。

 

※1 千年に一度発生するといわれる最大クラスの津波

 

※2 既存の防災林、砂丘、道路のかさ上げ等により安全性を向上させる防潮堤の整備方法

 

★ 整備期間 平成26年度~令和8年度 【予定】 ※整備終了年は「市施工分」を表記しています。

  海岸防災林工区における「県施工分」の完成予定は、令和8年度以降の予定です。

★ 必要土量 約315万m3 (必要土量は既に確保済みです。公共・民間事業からの発生土を活用しています。)

★ 堤 防 高 海抜14m (市内の最大津波高12m+せり上がり2mを考慮した高さです。)

★ 事 業 費 約137億円(見込み) ※県負担分を除く 磐田市静岡モデル 海岸防潮堤整備事業の概要(令和4年度事業計画)

 

 

 

 

 

16.あなたの土地選びに必ず役立つサイト


見付太郎「さて、『土地を購入してマイホーム』の方への参考サイトとして様々なサイトが公開されておりますのでご紹介させていただきますね。

 

『今昔マップ』

今昔マップ on the web:時系列地形図閲覧サイト|埼玉大学教育学部 谷謙二(2000~2022年) (ktgis.net)

 

 

『地盤サポートマップ』

地盤サポートマップ【ジャパンホームシールド株式会社】 (j-shield.co.jp)

 

 

『重ねるハザードマップ』

重ねるハザードマップ (gsi.go.jp)

 

 

『国土地理院地図(地図・空中写真・地理調査の各資料、治水地形分類図初版(1976~1978年‐磐田)

地理院地図 / GSI Maps|国土地理院

 

 

『南海トラフ巨大地震対策について(中央防災会議 最終報告)』

20130528_honbun.pdf (bousai.go.jp)

 

 

『静岡県公式ホームページサイト ふじの国 静岡GIS地理情報の南海トラフ地震被害想定』『静岡県第四次地震被害想定』『静岡地質情報マップ』『都市計画情報』『建築関連情報』『埋蔵文化財情報』『第三次地震被害想定・安政東海地震想定津波浸水域』『地価調査・地価公示GIS』等

静岡県地理情報システム (pref.shizuoka.jp)

 

 

『磐田市ハザードマップ(磐田市の水害の歴史・等)洪水避難地図、急傾斜地崩壊危険個所』

磐田市ハザードマップ|磐田市公式ウェブサイト (city.iwata.shizuoka.jp)

 

 

『宅地造成擁壁』等も併せてご覧ください。

盛土・宅地防災:宅地擁壁について - 国土交通省

 


『静岡県中遠地区不動産鑑定士報告書』の中遠地区(磐田市)ではこの周辺エリアでの取引価格相場もつかめます。

 資料|静岡県不動産鑑定士協会 (shizuoka-kantei.com)

 

 

勿論、浜松市・磐田市・袋井市・掛川市・菊川市等、周辺市町の各ホームページの都市計画関連地図も参考になります。物件選びと並行して確認していくと良いと思います。

 

浜松市

浜松市地図情報サイト | トップ (wagmap.jp)

 

ハザードマップ(浜松市防災マップ・津波浸水深マップ)/浜松市 (city.hamamatsu.shizuoka.jp)

 

津波浸水深マップ (hbosai.com)

 

浜松市内水ハザードマップ/浜松市 (city.hamamatsu.shizuoka.jp)

 

 

磐田市

磐田市地図情報提供サービス - トップページ - (sonicweb-asp.jp)

 

 

袋井市

どまんなか袋井navi | トップ (wagmap.jp)

 

 

掛川市

e-地図かけがわ | トップ (wagmap.jp)

 

 

菊川市

静岡県 菊川市 きくのんマップ | トップ (wagmap.jp)

 

 

周智郡森町

森町都市計画マスタープランについて/静岡県森町 (town.morimachi.shizuoka.jp)

 

 

僕「ありがとうございます。自宅に帰って、一度確認してみたいと思います。」

 

 

 

 

 

 

 

17.人気エリアの格安物件の理由(お値打ちかどうかは別です)


見付太郎「土地選びを行う際、上記16の内容を確認するのと並行して、この回でご案内する内容も確認してみてください。磐田市内の場合、比較的人気の見付・中泉・国府台・富士見町・富士見台、最近では新駅(御厨駅)人気で明ヶ島原・三ヶ野台・新貝(一部)や鎌田(一部)は当然人気が有りますからそれなりにお値段は高価です。

逆にそれらの場所で沿岸部程度の価格帯(坪単価10~20万以下)であれば、むしろ『なぜ安いのか』疑ってみることが大事です。
これらのエリアは都市計画法の『市街化区域内』の土地ですから住宅はもちろん用途地域によっては店舗、事務所、工場、倉庫などが立地可能です。当然、用途制限や規模が決まっておりますがその範囲内であれば近隣住民の意向とは関係なく建築できるのです。

また工業専用地域以外の用途地域であれば住宅建築は可能ですが、工業地域であればあなたの家の前にある日突然工場が建つこともありますし、近隣商業地域や商業地域、工業地域であれば隣にパチンコ店ができるかもしれません。
また一般的な相場(地価公示や実勢価格から判断)よりあえて低く価格設定している物件の原因として多いのが下記の内容です。


①土地に面する道路幅が狭い?(1.8m~4m以下で建築は出来るが道路後退を要する)
②都市計画道路の敷地内に該当しており将来都市計画道路が事業化の際には立ち退き等の場合がある?
③隣接地に大きなまたは高い建物があり日当たりが極端に悪い?
④過去の浸水履歴の問題?
⑤近隣の施設の問題により価格を下げざるを得ない理由がある?
A、線路や国道・県道に面し騒音が絶えない?
B、一般的に気になる工場・店舗・倉庫・車庫に隣接している?
C、騒音・振動・臭気が日常的にある?
D、自治会のごみ集積所に近い・・・等?
⑥極端に地盤が悪いのが判明している?
⑦擁壁の造成費の問題や崖の問題?
⑧建築条件付の土地?

⑨もともと大きな土地を複数区画に分割した際にできた変形地(進入路付きの旗竿地等)?

⑩旗竿地ではないけど整形地ではない(変形地・・・三角形・台形・極端に歪な形状等)?

⑪個人が住宅用として購入するには大きすぎる土地。でも不動産業者や建築会社でさえ買わない土地?

 大きすぎるので坪単価は安いが総額は大きく、その結果、誰も買わない土地?
⑫心理的瑕疵の問題?


『心理的瑕疵物件』とは殺人・自殺・火災等、人によっては『最初から聞かされていれば買わなかった』というような理由になりえるような場合を指します。どのような理由なのか確認しましょう。

人によっては『気にならない』、『少し気になるけど安いから問題ない。』と言う人はもちろん購入頂いても構いません。

 

磐田市内の人気エリアで道路付も良く日当たりも普通、通常の整形地、プロの不動産業者が見て

『良い土地だな。』と思えば・・・建築条件の有り・無しは別に・・・坪単価25万~35万程度は普通です。

駅北の中泉周辺の一部は40万以上の取引もあるそうですが・・・(地元の不動産業者談)。

もし、あなたが『たまたまご縁』があって、不動産会社や住宅会社より早く、先に売主様と直接お話ができる機会が有ったとするなら、運よく先に購入することは出来るかもしれません。但し、売主様は少しでも高く売りたいと思っています。

ですから・・・それ相応の価格で買う覚悟は必要です。

『世間一般的に良い土地』をその地域の相場(地価公示や基準地価を参考にした実勢売買価格)より安く買うことは不可能です。

当然ですが相応のお金を準備する必要が有るのです。

 

後は『その世間一般的に良い土地』を買ったとして、希望するマイホームが予算内で可能か?これが一番大事です。

その見極めと判断ができるかどうか?そこが本当に大事なのです。

 

また、この様な人気エリアで『本当のお買い得物件・優良物件・商売につながりそうな物件』があれば、不動産業者や分譲業者が一般市場に出る前に買ってしまいます。業者はプロとして不動産物件を扱っておりますから判断は早いです。

つまり『本当のお買い得物件は一般の市場にはほとんど出回らない』ということなのです。

 

ほとんどの方が不動産取引を行う場合、誰かしら不動産業者に相談すると思います。

その不動産業者が身内・親族・その友人・知人・または今はやりの一括査定サイトでも・・・。

そして本当に良さそうな立地なら少々高くても最初に相談を受けた業者が購入します。

(もしくは買ってくれそうな建築業者に情報を流します)

もちろん分譲業者が買った『お買い得物件』は後に『不動産業者や建築業者が売主の建築条件付土地』として通常の相場価格で宅地分譲されます。

 

 

以前にもお話ししましたが『人気エリアで日当たりが良く、土地に十分広さがあって、道が大通りすぎず狭すぎず、できれば買い物便や駅などの交通便も良くて、価格がお手頃で、建築条件が無い物件。そのような物件ありませんか?』と聞かれても、この様な事を知っている不動産業者は『なかなか無いですね。』と言わざるを得ないのです。

 

 尚、ここでは市街化調整区域の土地は考慮しておりません。市街化調整区域の土地は原則として市街化(開発行為)を抑制するエリアですが、個々の土地条件によって開発行為(建てることができる建築物の用途や規模・種類)が認められる場合があります。磐田市の場合、昭和51年10月12日以前からの宅地(線引き前宅地や既存宅地の確認済の土地、都市計画法の許可を得て開発可能な土地)等があります。

 

僕「なるほど、だんだん分かってきました。『高い・安い』には必ず理由があるってことですね。」

 

見付太郎「もし、仮に『未公開物件』とするなら、土地の立地やスペックは或る程度良い条件かもしれませんが、価格については一般的な通常相場より相当お高めの設定になります。そうでなければ『未公開物件』などと謳うメリットがありませんから・・・。

当然『未公開物件』という極秘性を強調し営業されます。

「他の不動産業者等には『一切他言無用』でお願いしますね。それが守れないならあなたには紹介できません。どうします?」って感じの営業トークになると思います。

また、「未公開物件ですから判断は早めにお願いします。あなたと同時に以前から声を掛けていただいているお客様に2~3件、同時に紹介してますから・・・早い者勝ちです!」とも・・・。

これが『未公開物件』の紹介方法です。

『未公開』を盾に誰にも相談させることもできない状況を作り、早急な判断を迫る手法です。

この状況で迷わず判断できるのが土地仕入れに長けているプロの不動産業者ですが、一般のお客様で知識経験が少ないお客様には・・・当然お勧めできる訳が有りません。」

 

僕「そうなんですね・・・未公開物件て『良い情報が安い価格=通常の相場価格』で手に入るのだと考えておりましたが・・・考えが甘かったですね。確かに・・・一般市場に出す前の状態でしたら価格を相場以上に釣り上げて、希少価値を訴求する手法で紹介することも可能ですね。私たちは未公開物件を自分達だけの判断で購入する知識も自信もありません。通常のアットホームやスーモの公開物件で十分です。そのような物件をプロと一緒にしっかり検討させていただきます。」

 

見付太郎「そちらの方が余程・・・安心・安全だと思いますよ。私がしっかりサポートさせていただきますからお任せください。」

 

 

 

 

 

18.土地購入における思いがけない諸費用(金額は一般的な過去事例による)の一例

 

① 草刈及び草刈後の草撤去費用(30~60万程度、状況により異なる)

 

② 隣接地境界工作物の撤去復旧工事費用(10~100万程度、状況により異なる)

 

③ 引き渡し後に判明した隣接地に関わる水道管越境に対応する工事及び新規水道引込み工事等

 (50~100万、状況により異なる。尚、決済引き渡し前の判明は難しいことが多い。

  工事を始めて掘ってみて初めて判明することは意外と多いのです。

  そして市役所保管の管網図も100%正確とは限らないのです!)

 

④ 築年数が古い家屋撤去後の旧水道管引込みの新規水道引込み工事(一般的には40~50万程度。※状況により大幅に異なる)

 

⑤ 電柱及び支線の敷地外撤去に関する費用(50万程度、状況により異なる)

 

⑥ 隣接地と共同設置の塀等の高さに関する違法工作物の撤去、復旧工事(20~50万)

 

⑦ 現況田の造成工事(300~500万程度)

 ※『農地は安く買えるから、知り合いから農地を買って・・・。』

   仮に農地が買える要件があったとしても、本当にご注意ください!

 

⑧ 道路や隣接地との高低差のある土地に関する対策費用(200~500万)

 ※これは本当に注意が必要です!安く見えても決して安くはありません!

 

⑨ 地中埋設物撤去費用(具体的な金額を予算として明示することは妥当ではありませんが数万円~数百万以上としておきます)

 

見付太郎「地中埋設物は売主の告知が無い限り、地面の下(地中)の話ですから一見地表面を見ただけでは全く分かりません。

そのためほとんどの場合、土地引き渡し後、地盤改良工事や建物基礎工事等を行った後に判明します。極端な場合は土地契約後の地盤調査により異変に気が付き判明する場合もあります。

 

地中埋設物の取り扱いに関し、重要事項説明書の特記事項や売買契約書(案)の特約条項で『契約不適合責任及び地中埋設物に関し、売主は責任を一切負わない』とする内容の書面を時々見かけます。この点は本当にリスクが高すぎる為、そこは買い付け証明書提出時に明確に記載しておくことが大事です。もし買い付け書面の記入をするときに、その書面の購入条件欄に地中埋設物に関する文言が一切抜けていた場合、その仲介業者に指摘することをお勧めします。

そして売主側仲介業者に交渉し、地中埋設物があった場合の売主責任を担保する文言の記載をお願いしてみましょう。

本来、公平な不動産取引を考えると一般人の買主が地中埋設物の存在や、埋設物撤去に関する費用負担の額を想定することは困難です。

しかし、買主及び買主側仲介業者よりその旨の申し出がない場合、売主側仲介業者はその部分を削除し、重要事項説明書及び契約書案を作成交付する可能性もあります。

売主側仲介業者とすれば売却依頼をしてくれた売主に余分な不安や費用負担を掛けさせない為、そして少しでも売主の売却金の残額が多くする為だと思いますが、買主のあなたは不安材料でしかありません。

 

通常の場合は地中埋設物が無い事を前提にしておりますが、売主様や売主側仲介業者から事前に告知事項として地中埋設物有りと説明があれば、買主としては売買契約書の条項で売主の契約不適合責任及び地中埋設物の取り扱いに関する条件記載をしっかり入れてもらうことが大事です。また、その取扱い期間を引き渡し日より一定期間(どんなに短くても3ヶ月以上、可能であれば6ヶ月)としてもらうことをお勧めします。

 

特に地盤が弱い地域で旧建物があった場合で、旧建物が鉄骨造やコンクリート造の比較的重量のある建物を撤去した場合の旧建物解体工事後の基礎補強杭等の地中残置物は本当に注意が必要です。

もし、例えば仮に、地盤調査による建物荷重の支持層が地表から10m弱く、新たに基礎補強工事にコンクリートパイルや鋼管杭を施工する必要がある場合ですと、元々建っていた建物の旧基礎補強杭等も同様に地表から10m以上入っていた可能性があります。

建物解体工事と併せ、地表より2m程度は撤去済の場合が多いですが、それより深い部分(この場合、地表より2m~10m)は残置されている場合もあります。そのように契約書面に記載されていたとしても仲介業者の説明で『新築の建物に影響がなければ大丈夫です!』と説明を受けたりする場合もあるかもしれません。

でも騙されないで下さい。しっかりした建築会社では、そのような場合、判明した地中埋設物を完全に撤去しなければ建築不可の場合もあります。

コンクリートパイル等は通常の解体工事で撤去できず、特殊な工事を行わないと撤去できないような場合もあります。

その物件の場所がどうしても良く、上記の地中埋設物撤去費用が買主負担で必要であり、重要事項説明書及び売買契約書にも記載があり、契約前にそのことを買主様が承知の上であれば問題ありません。

但し撤去費用が仮に300万円~500万円、長さや本数の状況よっては千万単位の場合もあり得るかも知れない・・・。

そのことはご承知おき下さい。」

 

 

 

 

 

19.候補地を3~4物件選び実際に土地を見に行きましょう


見付太郎「少し駆け足の説明になってしまい申し訳ありませんでした。」

 

僕「大丈夫です。いろいろ勉強になります!」

 

見付太郎「ありがとうございます。それでは話を進めますね。土地選びのステップのお話に戻りますが・・・事前に集めた情報の中から直感的に見てみたい、又は興味がある物件を資料ベースで選んでみましょう。そして最終的に3~4 物件に絞り込みます。また私が事前に見ている場合でお薦めを紹介してほしいというなら、この段階の3~4物件はどれを選んでも問題ないものを選ばせて頂きます。基準はあなたの希望や条件を伺った上で『この私が買うとしたら・・・』というものです。


この作業は仮にあなたが『仕事用の自動車』を買うとしてインターネットで中古車を探す場合と似ていますね。国産、外車、メーカー、車種、年式、グレード、排気量、走行距離、事故歴の有無、車体の色、内装の素材、内装の色、基本設備、OP設備の有無、そして価格・・・。

中古車も土地と同じく全く同じものが2つとないお買い物ですが、上記の基準等から最終的には候補の1台を見つけるのと同じです。


現地案内は専門家に同行してもらう方が良いと思います。

候補の3~4物件を見る中で自分たちだけでは気がつかなかった土地の見方をアドバイスいたします。

なんとなく見に行くだけでは気がつかないようなことも、実際に買って家を建てる場合には結構な費用がかかる場合がありますが、現地を見ながら説明を聞けば理解もしやすいと思います。
また、現地では物件自体はもちろん、隣接地の利用状況・周辺環境・近隣住民の雰囲気なども物件を選ぶ際の決め手になりえます。しっかりチェックしましょう。
現地見学する場合、人によっては車で現地に行き車内からさっと見るだけの人も結構いますがそれでは十分とは言えません。

実際車から降りて確認しましょう。実際生活をするとすればどのように車を駐車しどこに玄関を配置するのか。

そしてキッチンや水回り、リビングや客間をどこに配置するのかをイメージしてみて下さい。

そして日当たりや通風、隣接地との距離感(気になる視線や物音)や高低差、周辺環境の気になる施設(工場や店舗等)も確認しましょう。

臭気や騒音、振動は朝昼晩で違う場合があります。


また実際の売物件の現地確認の時点では、必ずしも『商品土地』のようにきれいに造成整備されていない物件がほとんどです。

売主様の管理状態によって築年数が古い建物が現存していることも多く、契約条件として解体更地渡し(買主が見つかって売買契約成立後に解体工事を行う)だったり、更地だったとしても草木が多かったり、畑や田として利用中だったり、駐車場として利用中だったり・・・・

見学時のその土地の利用状況は売主様や貸借関係者の利用方法によって様々です。

ですから『この土地販売中です!どうぞ是非ご覧ください!』というイメージではないことも多く、

逆に『周辺住民には販売中であること自体はもちろん、販売価格さえ知られたくない。秘密にこっそり売却したい。』

そんな売主様も意外と多いのです。不動産を売却しなければならない売主様のご事情も様々なのです。


ですが引き渡し条件が解体更地渡しであれば、購入を決めて契約し、お引き渡し時には綺麗に広々とした更地になりますから安心してください。今見ている状態とは見違えるほどガラッと変わることも良くあります!」

 

 

 

 

20.因みに『商品土地』とは仕入れ→加工→販売→儲かる

=『建築条件付きの土地』買取再販ビジネス。


『商品土地』とは仕入れ→加工→販売→儲かる=『建築条件付きの土地』。このロジックが成立する土地のことです。
多くの建売分譲住宅会社や『建築条件付き土地』を販売戦略にしている住宅会社の場合、日夜このロジックに成立しそうな土地をあなた以上に本気で、一生懸命探しているのです。

 

これはビジネス(商売)ですから、一般の方がご自身のマイホーム用地として土地探しを行っているのとはスピード感が全く違います。もし条件に見合う物件があれば、プロとして『この土地はこのように分割し、こっちはマンション、こっちは宅地分譲10区画できそうだな・・・。このイメージが一瞬で湧くのです。その判断は本当に早く、直感です。

その情報をどこかでキャッチできれば当然ですが一旦買取ります。上手く売れれば儲かりますから。

このような土地は一般的には古いアパート・マンション・工場・倉庫・企業・商業施設等の跡地や市街化区域内の農地(田・畑でもちろん未造成)のように広い土地だったりするので、一般の方が買える大きさでもなく、一般の方である『あなた』は気が付くこともないかもしれません。

というか、一般市場に出す前の水面下での話ですから無理もありません。

ですがプロの不動産業者は見ている場所が違うのです。

 

また、建築条件付き土地を販売する住宅会社の営業マンは、本心として理想的な土地を創造・提供し、世の中のお客様のお役に立ちたいと誠心誠意を込めて本気で思って活動しています。本気で物凄く頑張っているんです!

 

もちろん会社の経営方針に従って経済活動をしております。自分たちが一生懸命、歩き回ってやっと探して見つけた土地です。当然ですが自社の建物を建てていただくことになりますが、基本的には自由設計でご提案可能です。『その地域で希少性があり、安心安全な不動産物件を提供したい!』

『こんな素敵な土地に自社の自慢の技術で、素敵なお家を建ててほしい!』

・・・これは『建築条件付き土地を扱う営業マンの本音』です。

 

その土地が気に入っていただけたなら・・・

お申込み→土地売買契約→売買契約締結後3ヶ月以内に自社で建築請負契約を締結していただくことが、土地売買契約の条件となります。

 

これが『建築条件付き』の意味です。3ヶ月以内に建物請負契約が不成立だった場合、もちろん土地契約は白紙解除となります。

もう少し詳しく言うと・・・

例えば、駅周辺や高台の新興住宅街など、世間一般的に人気エリアではあるけれど、一般住宅用地として販売される土地が少ないエリアが有ったとします。もし、所有者の相続や移転で丁度いい大きさの物件が出れば、人気エリアですから直ぐに買い手がつくエリア。そのようなエリアで、たまたま『ある程度大きな一団の土地』が売り出されるとします。

2~3区画以上の大きな地積があった場合、通常、一般個人では大きすぎて買えません。

総額だって高くなりすぎますし・・・そもそも、そんな大きな土地を買ってしまうと後々、土地をもてあそばせてしまいます。人によっては結果として草取りなどの管理が大変です。

 

ついでに折角ですから『土地の単価の不思議』もお話しておきましょう。

実際どんなに人気のエリアでも、一般的な地価公示や基準地価レベルの単価は『一般的な住宅用地の大きさ』が基本です。

それ以上に大きいと、理不尽に思えますが単価は激減します。買う側からすれば、単価は安くなります。

仕方ありません。買える人が限られてしまいますから・・・

売主様側の立場からすると・・・売主様がイメージしている、その地域の通常相場レベルの単価には残念ながら到底なりません。

不動産の世界では・・・大きすぎることは最大のデメリットなのです。

ですから一般の売主様は、一般的な住宅用地以上の大きな土地を処分する場合、単価を安くしてでも一括で売らざるを得ないのです。

 

一つ、分かりやすい例え話をします。

仮に・・・あなたはマグロを買って食べたいとします。

本当は美味しいマグロを安く買って食べたいのが本音です。

もし、魚市場に行ってマグロ一本、丸ごと買えば単価は安く買えます。

でも、一般消費者はマグロ一本は買いません。

そんなにたくさん要らないのです。一般消費者はお刺身程度で十分です。

少し予算UPすれば寿司屋さんで本当に美味しいマグロが一貫(シャリの上のマグロの切り身1枚)から食べられます。一般消費者はこれで満足できます。

 

話を大きな土地に戻します。

一般の人は宅地建物取引業の免許を持っていないので、大きな土地を分割し、反復継続し売買することはできません。

一回限りの売買しかできないのです。

もし例えば、仮に・・・826㎡(約250坪)の売土地が有ったとします。

この大きさですと一般個人で買う方はほとんどいません。

 

 

しかし不動産会社は宅地建物取引業免許を持っています。そこで情報を入手した住宅会社が一旦買い取り、その地域でニーズのある大きさに分割加工します。大きな土地でも資金調達さえできれば再販ビジネスができます。

住宅業界で言えば『建売分譲住宅』や『建築条件付き土地』も買取再販ビジネスの一種。

建売住宅・建築条件付き土地がたくさんできる秘密がここにあります。

 

通常の住宅用地は

磐田市内なら165㎡(50坪)~200㎡(60坪)程度が売れ筋の大きさです。

浜松市内なら132㎡(40坪)~165㎡(50坪)程度が売れ筋の大きさです。

 

ですから

磐田市内なら50~60坪で4~5区画の分譲地に加工します。

浜松市内なら40~50坪で5~6区画の分譲地に加工します。

 

後はその地域のニーズに合った販売戦略に基づき価格設定し販売すれば良いのです。

 

仮に1000㎡を超える大きさの土地でも同じです。1000㎡超えの大きな土地の場合、土地利用申請や開発行為許可申請が伴います。

ですから不動産業者側としては1000㎡以下の土地を購入するより『更に低い土地単価』で土地を仕入れる必要があります。

この様な1000㎡超えの大きな土地は各種法令制限、造成工事の技術的基準に合わせて設計する必要がある為、その基準をクリアーする為には莫大な経費が必要だからです。この時、許認可申請費用・造成工事に伴い、販売価格が想定外に高額になるリスクがあります。しかし、このビジネス・・・物件状況によっては開発道路を新設したり、一つの街そのものを作ってしまうことも出来ます。

ですからどの様な大きさの一団の土地が出てこようが、その地域でニーズのある大きさに加工すれば、どんな土地でも商売が成り立つのです。逆にその分も見越して安く買わないと、大赤字のリスクもあります。この点を十分考慮・検討し、商売が成り立つ場合のみ購入します。

そして自社の建物がたくさん建つのであれば、ほぼビジネスは成立しますが、『建築条件付き土地』又は『建売分譲住宅』にしないと、全くそろばんが合いません。

このようなビジネスを展開し世の中に提供することによって社会貢献する活動。これが『建築条件付き土地』『建売分譲住宅』のビジネスの基本的な考え方です。相場より安く仕入れができて自社で建築も出来る『買取り再販ビジネス』は、とても儲かるビジネスです。また、本当に人気のある地域でしたら、『土地は多少高めの価格で仕入れても建物の棟数が複数見込めれば建物分の利益で土地分のマイナスを回収すればOK』と割り切った考え方も出来ます。

 

しかし、この様な買取り再販ビジネスのノウハウが有ったとしても買取しない例外はあります。

一般的に『売れ筋の大きさに満たない小さな土地』・『旗竿地のような変形地』『道が狭い土地』『敷地と道路に2mを超えるガケ(高低差)がある土地』『古い擁壁が設置してある土地』・・・等。

又は一般的な大きさよりは多少大きいけど、2区画に割れない中途半端に大きな土地・・・。

それで尚且つ周辺相場より割高な土地。残念ながら不動産会社・住宅会社は一切買取してくれません。

 

但し、このような大きさだったとしても何かの事情で割安だったら話は別です。

割安なお買い得物件なら確実に買います!

買取り再販ビジネスの具体的な計画は・・・買った後からじっくり・・・ゆっくり・・・儲かるプランを考えれば良いのですから・・・もちろん市場に供給するタイミングも考えて。

一番競合が少ないベストなタイミングを見計らいながら・・・( ´∀` )。

 

『建売住宅』や『建築条件付き土地』を住宅会社が仕入れる場合、『この場所だったら確実に売れる!』という事が土地仕入れを検討する際の一番の基準です。その次は価格。どんなに良い場所でも割安でなければ不動産業者・住宅会社は買いません。

あくまでビジネスですから最終的には利益が得られることが絶対です。

尚、最近では1区画や2区画程度の小さな土地でも積極的に購入している業者が多いですね。
別にこのビジネスが悪いわけではありません。これも不動産業界・建築業界の真っ当なビジネスです。

 

ですから・・・結論的に言うと・・・もし、今、買いたいエリアに希望の物件が無く、そこが人気エリアだった場合・・・

どんなに時間を費やして待ったとしても、通常、常識的に、市場に出てくる物件は地域相場に準じた価格の『建築条件付き土地』、又は『建売分譲住宅』となります。

 

そうでなければ業者が買わなかった土地という事です。

 

もし単独の土地が普通の一般媒介・又は専任媒介等の仲介物件で『一般的に良い土地(80~95点)』なら、相場より10~20%高額で・・・

それ以外の多少の難あり物件(いわゆる冒頭の50~60点の土地)は相場より5~10%割高で市場に出てきます。

普通に考えれば分かることですが、通常のその地域の相場は地価公示や基準地価より安くなることは絶対にないのです。

 

売主様だって少しでも高く売りたい。売主様も買主様以上に高く売れる方法を勉強しています。

売主様は特に何の理由もなく、相場より安く売る理由はありません。

 

『売主様が複数の相続人で、売却したお金を共有者で早く現金化して分けたい』

『借金返済の為、早く処分したい』

とか・・・何かしらの事情で売急ぎの場合を除いて・・・。

 

ですから、もし『地価公示や基準地価等の相場並み』か相場の単価より安く出てくることがあれば、必ず安い理由を確認してください・・・一般論として『あり得ない』ことですから。

きっと単価を安く設定せざるを得ない理由があります。このような物件を買うのであれば、その安かった分、又はそれ以上に・・・買った人が家を建てる時に、後から必要なお金を支出することになります。

 

この点を『知っていたか?』・『知らなかったか?』

今回の土地セミナーのとても大事なポイントの一つです。

 

 

 

 

 

21.土地案内中 南側道路以外に面した土地での会話


南側道路以外の道路に面した土地は通常敷地の南側に建物が建っている場合が一般的です。たまたま南側に建物が無く、見学したときに日当たりや通風、眺望が良かったとしてもあなたが家を建てたすぐ後からその南側の土地に大きな又は高さの高い建物が建築されるかもしれません。この場合たまたま建物が無くても南側に建物が建つことを想定してプランを検討することが大事です。

 

仮に目の前に2階建の大きな建物が建ったとしても1階のリビングを明るくする方法はいくらでもあります。

人気テレビ番組の『劇的ビフォーアフター』を見ているとどんなに条件が悪い敷地でも様々な工夫で見違える家に変身するのはご存じの通りです。
但しご新居の全ての部屋に日中燦々と太陽の光が降り注ぐのは現実問題難しいと思います。

ポイントはいくつかありますが下記の①~④をご検討下さい。


①どの部屋を優先的に明るくしたいか?
日当たりを優先したい部屋で日中のどの時間帯にどのように過ごしたいか?それによって建物のプラン構成はガラッと変わります。

例えばご主人様奥様とも平日のお仕事で日中不在の事も多いかもしれません。その場合ご夫婦それぞれ一般的な在宅時の休日の過ごし方をイメージしてみて下さい。
これまでのご自身の午前中の過ごし方、午後の過ごし方を思い起こしてみて下さい。ただし今現在のお住まいと、新たに土地を購入し家を建てた場合の過ごし方ではやりたいことが変わるかもしれません。これまで同様の過ごし方でご新居でも変わらない部分、そしてご新居ができたら新しく休日にやりたいこと、チャレンジしてみたいことがあればそれを行っているご自身をイメージしてみて下さい。趣味だけでも(例えば音楽鑑賞・映画鑑賞・読書・自己啓発の勉強・洗車・趣味の道具のメンテナンス・ガーデニング・料理等・・・)考えればきりがないと思います。中には昼過ぎまでゆっくり寝ていたい人もあるかもしれません。休日には趣味又は買い物等で外出が多くあまり家には居ないという人もいるかもしれませんが、とりあえず休日に家に居る場合の事を考えてみて下さい。
その時にそれは太陽が燦々と降り注ぐ日当たりの良い場所でなければならないのか?むしろある程度の明るさは必要でも日当たりはさほど必要ではないかもしれません。また太陽の直射日光よりも北側の光(明るさがまぶしくなく安定している)方が向いている場合もあります。

 

② 光を取りこむための窓の位置、大きさ、種類を検討する。

家の中に直射日光を取り入れるためには午前中は南東、正午は南、午後は南西の方向の出来るだけ高い位置の壁や屋根面に透明ガラスを設置すれば解決できることもあります。透明ガラスの採用目的として主に外部の景観を楽しむ又は外部の景観を建物内に取り込む(借景)の意図があります。逆にプライバシーの観点から外部からの視線をさえぎる必要性もあるためカーテンやブラインドの設置が必然的に発生します。もちろんコストもかかります。同時に透明ガラスの配置場所が手の届かない場所にある場合、ガラスが汚れた場合の清掃をどのように行うか検討しておかなければなりません。ガラスの掃除が透明ガラスほど気にすることなく、明るさを求めつつ外部からの視線をさえぎる方法として型ガラス(昔で言う曇りガラス)を採用する方法もあります。吹き抜けや勾配天井に設けた透明ガラスに鳥の糞などの汚れがあれば掃除したくなりますね。若いうちはご自身で梯子などを掛けて掃除できるかもしれませんが年を取り、足腰が不自由になると危険かもしれません。その場合、清掃業者にお金を払って掃除してもらうか、そのまま汚れたままにしておくかだと思います。よく検討してご採用下さい。

 

③ 建物形状から検討する

真四角総2階建の平凡なプランでは1階の日当たり(と言うより明るさ)はあまり期待できません。真四角総2階のプランと比べ多少コストはかかるかもしれませんが自由設計で建物外部の形状に変化を持たせ適宜窓ガラスを配置すればどの方向からも明るさは取りこむことができます。入隅出隅の多い建物は形状が複雑になればなるほど基礎の長さ、柱の本数、外壁の長さ、役物(建物外部の壁材の角の材料)の数量が増え、建築コストはかかります。ただしそこを安く済ませ快適な住空間まで犠牲にしているとすれば逆に勿体ない話です。仮に建物予算の坪単価が5万円UPしたとしてもその方がよっぽど快適な住居になる場合もあります。

 

④ 勾配天井や吹き抜けの採用を検討してみる

また、多少冷暖房費はかかるかもしれませんが勾配天井や吹き抜けを採用すれば光と風を取りこむことが容易となります。最近の住宅は断熱性が優れているため全室全館丸ごと一つの空間として考えることもできるため積極的に取り入れてほしいと思います。

 

 

 

 

 

22.展示場に戻って候補地を選んでみましょう。でも『まだ買ってはいけませんよ。』

 

見付太郎「3~4物件見た中でご夫婦がそれぞれ順位を付けてみます。

1位の物件が一致しないこともありますがここで夫婦がお互いの意見を述べ、それぞれの考えや想いを全て出す事が大事です。その上でお互いに相手を尊重しながら候補地を一つ選んで頂きます。

時間にして5分か10分の作業です。意外とこの作業は楽しい作業です。


ここで注意することは一点。

『これだ!』と思う物件があったとしても、いきなり買付証明書はまだ相手方へ出さないということです。但し信頼できるパートナーに書いて預けておくのは可です。


せっかく候補地が決まったとしても建築のプロが見た場合、もしかするとあなたが考える理想の住宅がその土地に建築出来ないかもしれません。

そのためまず先に、その土地でプランが成り立つのかを確認することが大切です。

案内してくれる不動産業者の担当者はあなたが理想とする家のプランは分かりません。

そのことを一番理解しているのはやはり住宅会社の担当者です。

不動産業者と住宅会社は似て非なるものです。

ここはやはり住宅のプロに任せましょう。


また土地は2つと同じ物件は無いですから下記の検討をしている間に『他の誰かに買われてしまった』、もしくは『売主が事情により売るのを止めた』としたら残念に思うかもしれません。

その時はその物件は最初から『縁が無かった』『もともと無かった』と思えば良いのです。

売れてしまっていた場合でも決して後悔する必要はありません。

この様なことは『不動産あるある』です。どうしても一点ものの不動産(土地)である特性上、回避することは出来ません。正しい手順や方法で手際よく、速やかに検討をしたとしても・・・今後もこのような『買い付け負け・・・等』が無くなることは有りません。

『ご縁の無い土地』はさっさと諦めて2番手の候補地、3番手の候補地へ気持ちを切り替えることが大事です。

 

 


また、土地購入の段階で住宅ローンをご利用の場合はこの段階で大まかな概算費用で結構ですので、住宅ローンの事前審査の申し込みをして下さい。

建築会社によっては住宅ローンの事前審査書類を持ち歩いていることがほとんどですからご相談してみて下さい。

通常なら申込書を金融機関に提出し2~3日で回答が出ます。

そこで融資額に問題が無ければ今後の契約に向けて一歩前進することができます。

 

また住宅ローンを利用して土地購入する場合には融資特約をつけますが、そうはいっても売主様からすればある程度確実に融資の承認が得られる方と契約することを望まれます。

事前審査の承認を取得しておくことは土地の売買契約を締結する上でのマナーだと思って下さい。

 

尚、融資特約は万が一融資が受けられなかった場合、白紙解除できる特約です。

融資特約の期限は一般的には土地契約後1ヶ月です。

 

この1ヶ月・・・余裕があるように感じるかもしれませんが、全く余裕はありません。

住宅ローンは今日申し込みして、明日融資が実行されるようなものではないのです。

金融機関の本審査期間として1~2週間必要となります。本申し込み→本審査→本承認までが通常2週間です。ですから『土地の売買契約+建物建築請負契約の両方の契約が整った後、1週間以内に金融機関への本申し込みを行わないと、ローン特約の期限内に決済・引き渡しが間に合わないぐらいにタイトスケジュールになっております。

かといって・・・ローン特約期限が2ケ月だと長すぎて売主側不動産業者の了承が得られにくいこともあります。『ローン特約期限・・・なんで2ヶ月も必要なの?1ヶ月でやってください、やれば出来ますよね』

この様に考える不動産業者もたくさんいますから・・・住宅ローンに関しても土地を選ぶ段階の前にしっかり検討しておきましょう。

 

 

 

 

 

23.候補地にお気に入りの建物が入るかプラン作成してみましょう

 

候補地が1つ決まりましたらあなたのお気に入りの建築会社に相談します。


従来の建物からの建替えなど、あなたがそこに住んでいた経験があればその土地及び建物の問題点(日照・通風・隣接地等からの視線・近隣からの騒音・臭気・振動等)や不安がはっきり分かるはずです。ですからその問題点を克服しつつ、理想とする住まい方を実現できるプランを作成すれば良いわけです。


しかし今回は『土地から』購入して住宅を建てるので、その土地の欠点がわからない場合が多いと思います。

そこで信頼できる住宅会社(専門家)に相談し、あなたの夢や希望を取り入れつつ、第三者的に見た時の注意点やアドバイスを新居プランに盛り込んでもらい提案してもらうことが大事です。

 

そのためにはプラン作成にあたり住宅会社の担当者(場合によっては設計担当者や水道業者、外構工事業者も含めて検討してもらう)に物件及び周辺環境をしっかり調査してもらう必要があります。
その上で必要となる建物本体工事、付帯工事、諸経費(概算見積もりで可)を全て見積もりしてもらうことです。

もちろん設計GL(=グランドライン=その土地に建物を建てる際の基準となる地盤の高さ)に応じた造成工事、それに伴う盛土工事や削土工事、それに伴う土留め擁壁工事、水道引込工事、水道引き込み管が古い又は細い場合は引き込み替え工事、カーテン工事、照明器具工事、地盤調査結果に応じた基礎補強工事、外構工事(門、塀、カーポート、外部物置等)、の予算もしっかり見ておきましょう。

 

具体的なプランと見積もりが出てきます。夢(プラン)と現実(お金)が具体的になりますし、そこで一喜一憂することも多々あります。もしかしたら打ち合わせ後、意見の違いから夫婦喧嘩することもあるかもしれません。

 

しかし『土地選びからのマイホーム取得』プランの一番楽しいステップが実はこの段階だと思います。

実際に紆余曲折しながら満足のできるプランができた喜びは何物にも代えがたい感動となることでしょう。

 

もちろん地鎮祭から始まり上棟式を経て夢のマイホームが少しずつ出来あがっていく過程を見ることができるのも土地から購入しマイホームを建てる醍醐味です。将来計画当時のことを思い出す事があると思いますが、やはりこの段階の思い出が一番強く残っていると思います。

 

いえ、ここははっきり言わせてもらいます。

そうでなければいけないと思いますし、そのステップに真剣に向き合わなければ『マイホーム取得の成功』は得られないはずです。

そして、ここが『私のアドバイスの最大の肝』でもあります。
ここで本当に満足できる建物プランを検討するからこそ、『この家が手に入るならこの土地を買おう』という土地選びの理由付けができるのです。

これにより何十年経ってもこの土地に家を建てたことを後悔することはほぼ無くなります。

土地の条件だけで決めたわけでなく『土地』+『建物』+『諸経費』=『購入価格』の全ての条件を検討した上で、今目の前にある『この土地』を買う判断が迷うことなく出来るのです。


ちなみに建売の新築住宅を購入する・中古住宅を購入する・マンションを購入する方には決して味わうことができないのがこの段階でもあります。もちろんこれらの住宅がいけないわけではありません。それぞれメリットもあります。そしてこの場合は目の前の現物を見て納得して買うのですから良いも悪いも見たままです。目の前の物件を気に入るのか、気に入らないかの選択をするだけですから・・・。

 

 

 

 

 

 

24.『土地良し』『建物良し』『資金計画良し』+『ご両親の賛成も有』

 土地購入の準備は整いました


土地や建物の購入の際、いざ決めるとなると誰しも悩みますよね。

そんな時は迷うことなく相談できる親がいれば相談してみて下さい。

近くに相談できる親がいない場合『利害関係のない信頼できる人』に相談して頂いても構いません。

もちろん不動産業者に遠慮は必要ありません。親は誰しも子どもの幸せを願っています。

まして不動産と言う大きなお買い物であれば愛する子どもの為に『どれどれ、ひとつ見てやるか!』となるのは当然です。

親は少なくともあなたより人生経験が長く頼りになるはずです。

一言二言は貴重なアドバイスも頂けるかもしれません。

 

もしかするとこの物件はやめた方がいいと反対意見も出るかもしれません。そもそも50~60点の土地を選んでいるのですからあなたが気付いているマイナス40~50点の部分を指摘されるはずです。

その反対意見が出た時にあなたがやはり納得できなければ購入をやめればいいのです。

逆に専門家のアドバイスを事前に受けており、親の反対意見にしっかり反論できればそれはそれです。


親の心配・反対意見に対し、あなたが検討段階で『この土地の欠点・親の反対意見の理由』を承知しており、それを踏まえその他様々な条件を検討した結果、この物件を購入しようとしていることが親に伝われば、親はそれ以上言うことは無いでしょう。
『それなら後は自分たちの責任で頑張りなさい』と言ってもらうことができれば、もう怖いものはありません。

 

 

 

 

 

25.購入申込書(買付証明書)の記入


これまで『じっくり』検討してきた土地を購入することを決心できたら購入申込書(買付証明書)を書きます。

購入金額や手付金の額、その他取引条件を確認の上記入します。

手付金とはその交付による契約締結後、売主買主双方とも契約を解除する場合、解除金の性格を持ちます(手付解除)。

要するに契約解除したい場合はできますが、手付金は放棄して頂きますので戻ってきません。

逆に売主が売るのをやめることもできますがその場合、支払った手付金は当然返金してもらい、なお且つ手付金同等額を頂きます。(いわゆる手付金の倍返し)
一般的に手付金は代金の10%が目安ですがお手持ちの自己資金の関係等により10%より少なくしたい場合は事前にご相談下さい。尚、手付金は決済時に代金の一部に充当致します。
価格交渉等、取引条件を交渉する場合はこの段階で行って下さい。

 

但し、気に入った物件を少しでもお得に買いたい気持ちは十分わかりますが、そこで価格交渉に時間を掛けたばかりに『売主希望価格満額で買いたい!』という2番手の買主にあっさり奪われることは本当によくあります。売主様は少しでも高く買ってくれる買主を選びますから当然です。

ここが通常のお買い物と違い『全く同じものが2つとない買い物』の特徴なのかもしれません。

 

先ほどご説明した地中埋設物に関する売主の責任についての記載もお忘れなく。

尚、申込書(買付証明書)を提出した以後に価格交渉及び売主に費用負担が生じる内容の交渉を追加するのはマナー違反だと思って下さい。

 

また、よくある買い付け証明書提出に関する認識の間違いなのでしょうか?

買付証明書を出してから検討ではありません。

買付証明書は『この条件で、この金額で、条件が整った場合は買います!』という書面です。

時々、住宅会社様の営業担当者様で『気に入ったのなら、ほかの人に取られないように買い付けを出して1~2週間(場合によっては1ヶ月近くも)商談中として止めておきましょう!』みたいな営業トークを聞きますが、それは不動産業界としてはアウトですね。どちらかというと住宅会社様のご都合でそのようなご認識を持たれている方を時々見受けられますが・・・そうではありません。このような説明や認識で提出された買い付け証明書は私の経験上、ほとんどがキャンセルになります。

 

購入検討者(買付け証明書提出者)からお預かりした不動産仲介業者は、その買い付け書面を持って、売主の契約条件の合意の取り付けと最終的な物件再調査、役所の再確認調査、事務書類の作成を行います。その時点でいろいろな人が契約成立に向けて動くのです。そしてそのための作業期間として1~2週間必要なのです。

買い付けを提出した買主様がそこから検討できる期間ではありません。

あくまで買主様は購入前提でのご提出をお願いいたします。

住宅ローンの事前審査がまだ未提出の方は必ずこのタイミングでお願いいたします。

どんなに遅くとも、契約締結日の前には『住宅ローンの事前審査の通過』は取り付けてください。

 

仲介業者に希望条件を伝え、その返答を確認しながら記入します。

また売主も売りたい気持ちはありますが、あまりにも『提示された条件』が売主の希望条件と合わなければ申し込みを断る権利を持っています。

売主や売主側業者の考える条件に『あまりにも乖離の大きい合わない買い付け』の場合、相手方を怒らせてしまい『あなたには売らない』となってしまう可能性もあります。

条件を検討する際、あなたが売主の立場になった場合を想像していただくと理解がしやすいと思います。もちろん交渉も大事ですが取引を気持ちよく行えるように振る舞うことも同時に求められます。

その点はご承知おき下さい。


また先にも触れましたが購入申込書(買付証明書)は売主様へ『この土地買います』という明確な意思表示です。

民法の規定では書面でなくても口頭で『あなたから買います』と言い相手方(売主)が『あなたに売ります』と言えば契約成立です。書面が無くても良いのです。
但し不動産の売買取引においては慣例的に購入申込書(買付証明書)を書いて相手方に送付することで意志表示するのが一般的です。これはFAXやメールでも構いません。意志表示の日時が大事です。最近では認め印が無くても署名で大丈夫です。
余談かもしれませんが何故口頭でなく書面で送るのかと言えばほぼ同時に同条件(価格や取引条件)が同じ買い手が複数あった場合、先着順となることが一般的だからです。

また複数の申し込みがほぼ同時にあった場合、後から申し込みする人が先に申し込みした人より売主にとって良い条件(売主が提示している正規の価格又は先の申込者より上乗せして高く買っても良いと意思表示した場合など)で購入したいと言えば、売主とすれば後から申し込みしてくれた人と契約したいと思うかもしれません。

そうならない為にも価格交渉は慎重に相手を見極めながら尚且つ早めに書くことをお薦めします。

 

購入申込書を送付し相手方(売主又は売主側の仲介業者)から『申込書の受領』及び『申込内容の了承』が得られれば一安心です。次は重要事項説明を経て土地契約です。

 

 

 

 

 

26.土地の重要事項説明書の交付


お申し込みを頂きますと売主側不動産業者は重要事項説明書の作成をします。通常であれば調査に2~3日、書類作成に1~2日、売主様への確認に1日、最低4~7日あれば準備できます。
また他の業務との兼ね合いや売主側業者の都合や売主様自身のスケジュールも考慮する為、概ね1~2週間程度お時間を頂く場合が多いです。
重要事項説明書は宅地建物取引士にてご説明させていただきます。お時間はどんなに急いでも1時間~2時間程度要します。

 

尚、私の場合は大体ですが『2時間必要』とご案内させていただいてます。

その代わり、きっちりご説明します。重要事項説明後、ご質問やご不安点の有無を必ずお伺いしますが、ほとんどのお客様が『大丈夫です。契約させていただきます!』となります。もちろんご契約後の契約解除も一切ありません。本当に0です。

説明後、ご署名と捺印をお願い致します。その後、売買契約となります。

 

 

 

27.土地売買契約締結

 

重要事項説明にて物件を説明させていただき、また併せて契約内容の確認ができましたらいよいよ売主様と売買契約を締結頂きます。1時間程度を要します。

持ち物としては

① 現金(金額はお打ち合わせによる)

印紙代は売買代金1000万以上の場合1万円、手付金50~100万程度)

② 印鑑(実印でも認印でも可)、※買主の印鑑証明書は不要です。

③ 本人確認書類(免許証等)の3点をご用意ください。

重要事項説明が終了後、そのままの流れで契約する場合と、日時・場所を改めて設定し契約する場合があります。契約締結は売主買主双方の予定を確認しながら行いますので相手方の都合も考慮しなければなりません。このことは決済(土地の残金支払い及び引き渡し)の日程を決める際にも同じです。

契約内容の確認と約款の読み合わせを行い、問題が無ければご署名、ご捺印、手付金授受となります。

最後にご本人確認書類(運転免許証等)のコピーを頂きます。

これで契約は無事完了です。

 

住宅会社様と打ち合わせした住宅ローンの本申し込みを速やかに行って下さい。

融資特約(万が一融資の一部、又は全部が不承認の場合、特約期限内であれば売買契約を白紙解除できる約条)は通常売買契約から一ヶ月間程度ですので気をつけましょう。

本申し込みを受けた金融機関も本申し込みから承認まで2~3週間程度要する場合がありますので早めに本申し込みをお願い致します。融資特約期限(契約から1ヶ月程度)を経過後に融資不承認による解除を行う場合、既に白紙解除はできませんので違約金(手付金相当額または代金の20%程度で契約時に設定)による解除となります。ご注意ください。

 

 

 

 

28.土地代金等の決済(=土地のお引き渡し)


契約条件に従って売主様は引き渡しに向けて必要な手続きを開始します。
売主は既存の建物解体工事、境界確定作業、抵当権等の解除手続きの準備、物件を第三者に賃貸している場合は立ち退き手続きなどを行います。
買主のあなたは基本的に予定期日に代金が支払える準備さえしておけば問題ありません。
但し購入予定の土地の地目が農地(田、畑)の場合は農地転用の手続きを行ってください。
決済時には何百万、何千万と言うお金が動きますので通常は金融機関が営業している日時に行います。

売主、買主双方とも平日の日中勤務の場合、事前に休暇の取得をお願いします。

また、仲介業者は引き渡し条件の作業の進捗を確認しながら決済日時及び場所の設定を行います。ほとんどの場合、決済日の1~2週間前に正式決定します。もちろん売主、買主、仲介業者、司法書士、金融機関等の都合を確認しながら決定します。

 

決済当日は司法書士が立会いの下、売主・買主・仲介業者が集まり決済の手続きを行います。

司法書士に『売買物件の権利書』の確認をしていただき、所有権移転登記申請書類に買主(登記権利者)売主(登記義務者)双方署名捺印をし、それと引き換えに売買代金(残金+固定資産税等の精算金等)を支払います。

一般的には金融機関で行いますのでその場で振込み手続きを行います。併せて仲介手数料、所有権移転費用もお支払い頂きます。


全ての手続きに1時間程度を要します。振込手続きが完了しましたら終了です。
解散後司法書士は登記所に所有権移転申請を行います。概ね1週間前後で所有権移転登記が完了です。

司法書士より登記申請書及び完了証明書、登記識別情報(いわゆる権利書ですがコンピュータ化に伴い名称が変更)が書留で郵送されます。大切に保管して下さい。これで土地の購入は完了です。
いよいよ『夢のマイホーム』の着工が可能となります。

 

 

 

29.長かった土地セミナーも終わり


見付太郎『という事で、今回のセミナーは以上です。本当にお疲れさまです。最後はだいぶ駆け足になってしまいました。申し訳ありません。お話を聞いていただいていかがでしたか?』


僕『いや~、すごく為になりました!なんか本当に土地購入をしてしまったような気分です。』


夢見子『私も同じです!今日教えて頂いた手順や考え方で進めることができれば、安心してマイホームを手に入れることができそうです!』


見付太郎『そう言っていただければ幸いです。この土地セミナーはこれから良地様が実際に行うマイホーム取得の為のステップを一度、疑似体験していただくことを目的に構成しています。大変かもしれませんが一緒に頑張りましょう。私も精一杯お手伝いさせていただきます!』

 

僕『先ずは住宅会社選びからですね。どこかお勧めの住宅会社はありますか?』


見付太郎『もちろん、お勧めしたい住宅会社が有ります!○○○○ハウスですけど、宜しければ来週末、私も一緒に展示場に行きましょうか?』

 

僕『本当ですか?是非お願いいたします。』


見付太郎『分かりました。とても親切・丁寧で良い担当者様がいますので、是非ご紹介させてください。彼の来週末の予定を確認しておきますね。』


夢見子『楽しみにしています!よろしくお願いいたします!』

 

 以上で今回の土地セミナーは終了します

 

 

 

30.株式会社木内不動産のご紹介

 

経営理念 『人情』

・人との和を大切にします
・活きた情報を迅速に発信します

 

設立:平成20年11月11日

【会社概要】
名称:株式会社木内不動産 設立:平成20年11月11日 資本金:三百万円
代表者:代表取締役 木内隆之 所在地:静岡県磐田市見付229番地1
加盟団体:公益社団法人全日本不動産協会・公益社団法人不動産保証協会

旭化成ホームズ不動産情報ネットワークACE


代表取締役 木内隆之の紹介
住所:静岡県磐田市(竜洋地区掛塚)
家族:妻と子2人の4人家族
誕生日:昭和45年4月11日生まれ 年齢:54歳 (令和6年10月1日時点)
出身:静岡市清水区(清水飯田小・清水飯田中)

学歴:静岡県立庵原高校、国学院大学経済学部卒。

 

 

職歴:建築業界(主に注文住宅営業)通算14年以上
1993年4月~2002年7月
株式会社大成住宅にて勤務 戸建て住宅の建替え及び新築(注文住宅)の営業に従事

 


2002年8月~2008年9月
遠州鉄道株式会社不動産事業本部 住宅事業部注文住宅課(通称:遠鉄ホーム)にて勤務

戸建て住宅の建替え及び自社仕入れ建築条件付き土地での注文住宅営業

既存住宅(自社・他社含む)リフォーム営業従事 


不動産業界通算16年  2008年11月~株式会社木内不動産を独立開業し現在に至る
現在の仕事:一般の不動産仲介業と不動産コンサルティング業に取り組んでいます。